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バレーボール

CL初優勝を目指すペルージャが4強入り! 石川祐希が最多19得点で大会2度目のMVP選出 好守でもチームを援護

佳子S.バディアーリ

2025.03.23

今大会で2度目のMVPに選ばれた石川。(C)Sir Susa Vim Perugia

今大会で2度目のMVPに選ばれた石川。(C)Sir Susa Vim Perugia

 現地3月20日、バレーボールの欧州クラブ王者を決定する2024-25シーズンCEVチャンピオンズリーグ(CL)で準々決勝のセカンドレグが行なわれた。男子日本代表の石川祐希が所属するシル シコマ モニーニ・ペルージャ(大会担当スポンサーをクラブ名に表記)は、ミント ヴェロ バレー・モンツァとホームで対戦。セットカウント3-1(25-18、23-25、25-14、31-29)で連勝を飾り、準決勝への切符を手中に収めた。

【動画】石川祐希が19得点と躍動! ペルージャCL4強入り
 これまで国内3大会(リーグ戦、コッパイタリア、スーペルコッパ)と世界クラブ選手権を制してきたペルージャにとって、唯一、栄冠に届いていない大会がこのCL。悲願達成のため次のステージである準決勝へ歩を進めるには、この試合で2セット奪取が条件だった。ここ4試合でウクライナ代表オレフ・プロトニツキとともにスタートから起用されてきたアウトサイドヒッター(OH)のポーランド代表カミル・セメニウクが、4日前の伊リーグプレーオフ準々決勝で右大腿部の内転筋を負傷。石川は4強入りがかかる決戦で先発を任された。

 チームに最初の得点をもたらした石川は、高い打点から強烈なアタックを次々と繰り出し、第1セットに8得点、決定率80%をマーク。中盤に主導権を握ったペルージャが着実にリードを広げて試合を先行した。
 

 セットを連取して一気に準決勝進出を決めたいペルージャだったが、リード3点で迎えた第2セット後半の入りに誤打と相手のエースの後、石川もブロックを外し切れず巻き返しを許す。以降、国内リーグで12クラブ中11位と振るわず、負ければシーズン終了となるモンツァが奮闘。終盤に1点差まで詰め寄ったペルージャだったが、4選手のサーブがいずれもエラーとなり、4強入りは次のセットへ持ち越された。

 第3セットは1点を追う序盤にレフトからコート奥を狙った打球で味方の好守に応えた石川が、プロツニスキのサーブで相手の守備を崩したところをダイレクトに叩いて逆転弾。そこからペルージャのサーブ攻勢がヒートアップする。ミドルブロッカー(MB)アルゼンチン代表アグスティン・ロセルのサーブで、同胞MBセバスティアン・ソレのブロックと石川のレフト攻撃により12-7へリードを広げる。

 さらにOPの元チュニジア代表ワシム・ベンタラが、なんとエース3本を含む6連続ブレークを呼び込みリードは二桁。最後をプロトニツのエース2連発で締めくくり、セットカウント2-1としたペルージャがCL通算6回目となる準決勝進出を決めた。

 第4セットは、大幅にメンバーを入れ替えた両チーム。プロツニスキ以外をベンチに下げたペルージャは、主力2選手を最後まで残したモンツァに苦戦する。だが、18-21とされたところで、プロツニスキに替わりコートインした石川が試合の流れを大きく変える。3点ビハインドで握られたセットポイントを、まずはブロックアウトで阻止。そのままサービスラインへ立つと相手の誤打を誘発し、直後に好守を連発させてデユースへ持ち込む。幕を開けた大接戦でも、バックアタックで再びモンツァの逃げ切りを阻み、ブロックで形勢を覆してチームの士気を引き上げる。そして、渾身の一打で迎えた3回目のマッチポイントを制し、逆転勝利で4強入りに華を添えた。
 
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