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競馬

8戦5勝、マイル戦オール連対のアスコリピチェーノが戴冠へ。穴候補は“東京コース大歓迎”のキタサンブラック産駒【ヴィクトリアマイル】

三好達彦

2025.05.17

 続いて、アスコリピチェーノを除く上位人気馬の取捨だが、前走の大阪杯(GⅠ、阪神・芝2000m)で13着に大敗したステレンボッシュは状態に疑問が残るために、押さえまでとみる。逆に、金鯱賞(GⅡ、中京・芝2000m)で牡馬を蹴散らしたクイーンズウォークと、東京新聞杯(GⅢ、東京・芝1600m)でクビ差の2着としたボンドガールは対抗格に評価する。特にクイーンズウォークは道悪での競馬になれば、重馬場の金鯱賞を制した実績から強調したい1頭である。

 穴候補としてクローズアップしたいのは、オープン入り初戦となった前走の福島牝馬ステークス(GⅢ、福島・芝1800m)を2馬身差(0秒4差)で圧勝したアドマイヤマツリ(牝4歳/美浦・宮田敬介厩舎)である。一昨年の12月にデビューし、初勝利を挙げるまでに4戦を要したが、その後は1着、1着、2着、1着と着実にステップアップし、重賞初挑戦だった前走の福島牝馬ステークスで一気に重賞ウィナーの座まで駆け上がった。

 同馬は東京コースを〔3・2・0・0〕と得意にしており、前目でレースを進めつつ末脚もしっかりしている。よほど左回りが合うのだろう。問題は今回が初のマイル戦だが、騎乗予定の田辺裕信騎手は、「1800mのハイペースでもそれなりの位置で競馬ができているので不安はなく、東京のマイルも大丈夫だと思っている」と懸念を一蹴。「この馬はすごい勢いがあるので、GⅠでも頑張ってほしい」と、大きな期待を寄せている。

 父親はGⅠ7勝を挙げた名馬キタサンブラック。特注に評価したいほど、魅力いっぱいの存在だ。
 
 その他にも、気になる馬は数多い。阪神牝馬ステークス(GⅡ、阪神・芝1600m)を勝った良血のサフィラ(牝4歳/栗東・池添学厩舎)。同2着で4日の天皇賞(春)を制したダミアン・レーン騎手を確保したアルジーヌ(牝5歳/栗東・中内田充正厩舎)も侮れない。

 シランケド(牝5歳/栗東・牧浦充徳厩舎)は豪快な追い込みで中山牝馬ステークス(GⅢ、中山・芝1800m)を制し、3連勝中と好調だ。そして、完全に人気の盲点になっている愛知杯(GⅢ、中京・芝1400m)勝ち馬のワイドラトゥール(牝4歳/栗東・藤原英昭厩舎)まで、高配当狙いで幅広くマークしておきたい。

文●三好達彦

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