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競馬

ダービー馬タスティエーラが海外GⅠ初戴冠も、日本の競馬ファンは苦い思いを刻んだ1日に…【香港チャンピオンズデー】

三好達彦

2025.04.29

タスティエーラが海外GⅠ初制覇。ダービー馬としての地力を示した。(C)Getty Images

タスティエーラが海外GⅠ初制覇。ダービー馬としての地力を示した。(C)Getty Images

 4月27日、香港のシャティン競馬場で『チャンピオンズデー』が行なわれ、3レースに計8頭の日本馬が出走した。メインのクイーンエリザベスⅡ世カップ(G1、芝2000m)ではタスティエーラ(牡5歳/美浦・堀宣行厩舎)が優勝した。一方、同競走では一昨年の三冠牝馬であるリバティアイランド(牝5歳/栗東・中内田充正厩舎)が直線半ばで故障を発症したため競走を中止。予後不良のため、安楽死の措置が取られるという悲しいアクシデントがあった。
【動画】ダービー馬の本領発揮!タスティエーラが海外GⅠ初制覇

 本稿では、日本馬が出走した3レースを振り返っていく。

 メインのクイーンエリザベスⅡ世カップへ出走した日本馬は前記の2頭に、本レース2年連続2着の実績を持つプログノーシス(牡7歳/栗東・中内田充正厩舎)を加えた3頭。その他には、昨年のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスステークス(英G1)を制したゴリアット(せん5歳/仏/F.グラファール厩舎)などが人気を集めた。
 
 スタートが切られると、タスティエーラは3~4番手に付け、リバティアイランドとプログノーシスは後方からレースを進める。やや遅めのペースを察してか、リバティアイランドは向正面で中団まで位置を押し上げ、プログノーシスもそれに連れて徐々に前との差を詰めていく。そして、タスティエーラは馬なりで先頭に並びかけて直線へ。他馬は懸命に手綱をしごかれるなか、”持ったまま”で先頭に立ったタスティエーラはダミアン・レーン騎手のゴーサインを受けると一気に馬群を置き去りにし、中団から外を回って伸びてきたプログノーシスに1馬身3/4差を付けて圧勝を飾った。3着にはカリフ(せん6歳/バーレーン/F.A.ナス厩舎)が入った。

 一方、リバティアイランドは直線の半ばで脚に故障を発生して急減速し、川田将雅騎手が下馬して競走を中止。診断の結果、同馬を所有するサンデーサラブレッドクラブは、「左前脚の種子骨靭帯の内側と外側を断裂し、球節部の亜脱臼により予後不良で安楽死の処置が施された」と発表。何ともやりきれない結果となってしまった。ちなみに、牡牝あわせて三冠馬が現役中に事故で死ぬのはJRA所属馬として史上初めてのことだった。名牝の冥福を祈りたい。
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