2年ぶりの優勝はならず、世界陸上の代表入りが厳しい状況になった寺田。「みんなと勝負したいと思ったんですけど、どんどん遅れちゃって。満足のいく走りではなかった」と振り返り、表彰台に立てずに終わったことを素直に「悔しい」と吐露した。
だがその直後、「でも...」と切り出したベテランは「ここまでみんなでパワーアップしてきた種目になってこれたことがすごく嬉しい。その時代の一人になれて本当に嬉しいです」と語り、後輩たちの逞しい姿に目を細めつつ、大会の大トリを飾るまでにレベルアップした日本女子ハードルの成長を誰よりも喜んだ。
大会前夜には、自身のインスタグラムに「私の最後の日本選手権が始まります」と投稿。10度目の出場となる今大会限りで第一線の競技会から退くことを表明した。「毎回一緒に走っているのに『寂しい...』て言ってくれて、その度に一緒に泣いて」と話し、レース直後は代表争いを競った福部と抱擁を交わすと、後輩の目からは涙が溢れた。明るい性格で誰からも慕われる彼女の魅力がそこにあった。
初優勝した田中は「寺田選手は強くいてくれるから、“まだまだいける”っていう気持ちにしてもらってます」と話し、2位の中島は熾烈な代表争いがある中でも「当たり前にいい雰囲気の女子ハードル界を作ってくれた」と感謝した。
寺田は13年に一時現役を退き、その間に結婚と出産を経験した。ママさんハードラーとして19年に陸上界に戻ると、その年に日本女子で初めて13秒台の壁を突破して当時の日本記録を樹立。東京五輪にも出場するなど、長きに渡って女子ハードル界を引っ張った。
代表を争う第一線からは退く寺田は「一生懸命やって報われることのあるし、一生懸命やって報われないこともあることを私の競技を通して見てもらえたと思う。走るだけじゃなくて、いろんな技術だったり、自分に挑戦することが多い種目だと思うので、人生の中でいろんなことが生きていく競技だと思う」と締めくくり、愛する後輩たちに日本女子ハードル界の未来を託した。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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だがその直後、「でも...」と切り出したベテランは「ここまでみんなでパワーアップしてきた種目になってこれたことがすごく嬉しい。その時代の一人になれて本当に嬉しいです」と語り、後輩たちの逞しい姿に目を細めつつ、大会の大トリを飾るまでにレベルアップした日本女子ハードルの成長を誰よりも喜んだ。
大会前夜には、自身のインスタグラムに「私の最後の日本選手権が始まります」と投稿。10度目の出場となる今大会限りで第一線の競技会から退くことを表明した。「毎回一緒に走っているのに『寂しい...』て言ってくれて、その度に一緒に泣いて」と話し、レース直後は代表争いを競った福部と抱擁を交わすと、後輩の目からは涙が溢れた。明るい性格で誰からも慕われる彼女の魅力がそこにあった。
初優勝した田中は「寺田選手は強くいてくれるから、“まだまだいける”っていう気持ちにしてもらってます」と話し、2位の中島は熾烈な代表争いがある中でも「当たり前にいい雰囲気の女子ハードル界を作ってくれた」と感謝した。
寺田は13年に一時現役を退き、その間に結婚と出産を経験した。ママさんハードラーとして19年に陸上界に戻ると、その年に日本女子で初めて13秒台の壁を突破して当時の日本記録を樹立。東京五輪にも出場するなど、長きに渡って女子ハードル界を引っ張った。
代表を争う第一線からは退く寺田は「一生懸命やって報われることのあるし、一生懸命やって報われないこともあることを私の競技を通して見てもらえたと思う。走るだけじゃなくて、いろんな技術だったり、自分に挑戦することが多い種目だと思うので、人生の中でいろんなことが生きていく競技だと思う」と締めくくり、愛する後輩たちに日本女子ハードル界の未来を託した。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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