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食と体調管理

「試合でパフォーマンスを発揮するには体づくりが大事」日本中を熱狂させた3Pショット! 女子バスケ日本代表・林咲希のこれまでのキャリアとそれを支える食生活

小永吉陽子

2022.06.01

ⓒW LEAGUE

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――高校から大学へ進学したときは、どのようなビジョンを描いていましたか?

 何校かお誘いいただいた中で白鷗大学に決めたのは、自分を2番(シューティングガード)か3番(スモールフォワード)で起用したいと言われたからなんです。

 他のチームだと4、5番でプレーする感じだったので、2、3番にポジションアップできれば、もっと成長できると思って白鷗に決めました。また自分の中では白鷗は走るイメージで、走るバスケットが好きだったことも決め手です。大学では、走れてアウトサイドから得点の取れる選手になりたいと思って取り組んでいました。

――今のようなアウトサイドから得点を取るプレースタイルになったのはいつ頃ですか?

 大学1年の頃はあまり試合に出られなくて、2年で試合に出るとなったときに、自分と同じポジションの競争相手が4年の先輩だったので、その先輩よりシュートを決めないと出られないという状況だったので、その時期に3ポイントシュートの練習をたくさんしました。

 その先輩に負けないようにというよりは、自分は走るのが武器だったので、あとはアウトサイドシュートを磨く必要があったので、3ポイントを練習しました。とはいっても、大学時代は3ポイントシューターというより、2点も3点も同じくらい打っていたので、3ポイントシュートを特に磨いたのはENEOSに入ってからです。

――確かに大学時代は3ポイントも得意でしたが、点取り屋でしたよね。そこから、よくここまでの3ポイントシューターになったと思うのですが、そのきっかけは何でしたか?

 トムさん(現・男子日本代表トム・ホーバス ヘッドコーチ)が日本代表に選んでくれた2019年あたりから今のようなスタイルになりました。「2点ではなく、3ポイントシュートを打って決めてほしい」と言われていたので、「3ポイントで活躍しないと試合に出られない」と強く思って、そこから覚悟を決めてスリーの練習に集中して取り組みました。

――クイックリリースで3ポイントを打てることが林選手の強みですが、いつから速いモーションで打つようになったのでしょうか?

 3ポイントを打ち始めたときは、リリースを速くすることは意識していなかったのですが、2ポイントと同じリズムで3ポイントが打てれば、より打ちやすいのかなと思って試したのがきっかけです。

 2ポイントと同じ打ち方で3ポイントを打ってみたら、自然とみんなよりリリースが速かったという感じです。国際大会で試合をすると身長の大きい選手の前では3ポイントが打てないこともあり、そこをトムさんには指摘されたので、「もうちょっと速いリリースで打ってみよう」「もっと走ってシュートチャンスを作ってみよう」と練習を始めたのが2、3年前で、今のようなスタイルになりました。

――ENEOSに入団した当時、壁を感じたことはありましたか?

 それはかなりありましたね。ENEOSはディフェンスのチームなので、ディフェンスができないと試合に出られないので、入団したときから不安はありました。

 練習では先輩方に簡単にやられてしまうことが続いて自信をなくしたこともありました。試合に出ても緊張することが多くてビクビクしながらやっていたし、怪我をしたシーズンもあり、3年目が終わるまではけっこう苦しかったですね。

 そこからだんだん練習を重ねて、ディフェンスで手応えをつかみながらプレーするようになりました。だから、オリンピックでディフェンスが崩れなかったことは自信になりました。それはENEOSで長い時間をかけてディフェンスを培ってきたからだと思います。
 

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