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食と体調管理

「試合でパフォーマンスを発揮するには体づくりが大事」日本中を熱狂させた3Pショット! 女子バスケ日本代表・林咲希のこれまでのキャリアとそれを支える食生活

小永吉陽子

2022.06.01

ⓒW LEAGUE

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――食事についてお聞きします。高校時代は自宅からの通いでしたが、食事面で意識していたことはありますか? 

 自宅にいた頃は自分では気を遣ったことはないのですが、母が毎日バランスのいい食事を作ってくれました。朝は絶対にお味噌汁が出ましたし、夜はご飯、魚、副菜、サラダなどがバランスよくありました。

 子供の頃って、栄養のことってわからないじゃないですか。今になって、母が作ってくれた食事はバランスが良かったのだと感謝の気持ちでいっぱいです。うちは外食をしない家庭だったんです。だから家族全員で毎日食卓を囲んで食べていました。

 20歳になってからは私がお酒を飲めるようになったこともあり、帰省したときに家族で外食に行くのが楽しみになりましたね。

――栄養について意識したのはいつからですか?

 大学生になってから意識をするようになりました。親からの仕送りの中で、バランスよく食材を買って作ることを考え始めたのが、大学で一人暮らしを始めてからです。

 3年生のときには栄養学という専攻があったので、その授業を受けてからは栄養について特に意識するようになりました。講師の方が陸上経験者の方だったので、スポーツ選手の食事の大切さや栄養のことをたくさん教えてくれて、その授業はすごく好きでした。

 白米、肉、野菜、魚など、一つ一つの食材の脂質や糖質、栄養素を調べながら食べていたので、今でも食べるときにはそういった成分を気にするようになりました。高校時代の食べて鍛える合宿や、大学での栄養学で学んだことは今に生きています。

――自分で料理はしますか?

 します。大学時代は、試合1か月前は学校から食事の提供があったんですけど、それ以外は自炊だったので、自分で献立を考えながら買い物をしたり、作るのが好きになりました。

――毎日のように練習をして、授業があっても、自炊をするのは苦ではなかったですか?

 苦ではなかったです。むしろ、みんなに振る舞いたいので、自炊は楽しかったです。鍋とかよくやりましたね。みんなで割り勘して食材を買って、私の部屋で鍋を作って食べました。大学時代のいい思い出です。楽しかったですね。

――得意料理は何ですか?

 魚の煮つけかな。昔は魚が苦手だったけど、今は好きになってよく食べています(笑)。洋食系もけっこう作りますね。オムライスやロールキャベツとか。あとは、お酒に合うおつまみ系を作るのが好きになりました。

――好きなキノコ料理はありますか? 

 鍋をするのが大好きなので、鍋にはキノコも好きなのでよく入れますね。寮の食事でもシイタケやマイタケなどキノコ類はよく出てきます。中でも鮭のホイル焼きが好きで、鮭に添えられているシメジが美味しいので好きなメニューです。

――キノコには腸内環境を改善する働きも報告されています。腸について意識したことはありますか? 

 そうなんですね!腸内環境を良くするには乳製品を摂ることは意識していますが、キノコ類はそこまで意識したことはなかったです。ただ、食べ過ぎたあとにお腹が痛くなったりすることもあったので、キノコが腸内環境にいいと知ったので、キノコ料理の調理を覚えて自分で作ってみたいです。

――現在、食事の内容や栄養について、意識していることがあれば教えてください。

 競技によっては食事制限をされているスポーツもありますが、バスケットボール選手は食事制限というのはない選手が多いと思うので、食事に関しては自己責任というのがあります。自己管理をしっかりして食べるということですね。

 自分がプレーしやすい体重を維持できれば何を食べてもいいのですが、逆に食べすぎると体を動かすのがきつくなるので、常日頃から自分のベストな状態や体重を知っておき、試合の日にベストの体重に持って行けるような食べ方の調整はしています。あとは、食べ物の好き嫌いがないので、バランス良く食事を摂ることを心がけていますね。

――夢に向かって頑張るジュニアアスリートたちへメッセージをお願いします。

 自分が得意なプレーに対しては、どんどんトライして成長してほしいですね。その中で、自分の苦手な課題にも取り組んで、なるべく不安な材料をなくしてコートに立てば、楽しくプレーできると思います。


林 咲希/はやしさき
1995年3月16日生まれ、173cm
ENEOSサンフラワーズ所属、福岡県出身

クイックリリースで打つ3ポイントとランニングプレーを得意とするシューター。頭角を現したのはアウトサイドプレーヤーに転向した白鷗大時代。大学4年次にはインカレで白鷗大を初優勝に導き、得点王とMVPを受賞。2017年にENEOSサンフラワーズ入団。同年のユニバーシアードでは銀メダル獲得、2019年に日本代表入りを果たす。所属するENEOSでもチームのWリーグ11連覇、皇后杯9連覇に大きく貢献。東京オリンピックでは準々決勝ベルギー戦で残り15.2秒に逆転となる3ポイントを決めた。2021年のアジアカップ、2022年ワールドカップ予選では日本代表のキャプテンを務めている。愛称はキキ。

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