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ラグビー

【ラグビー】関係者からは「結論ありきでは」と不信感も… 世界的名将エディー・ジョーンズが日本代表HC就任もグラウンド内外に残る疑念

向風見也

2023.12.16

 ジョーンズは、土田が執行役員を務めるサントリー傘下のサンゴリアスで指導歴があり、2人は昵懇の間柄だ。その関係性が外部から指摘されることは、予見されていた。

「私とエディー氏が旧知の仲であるゆえに憶測に基づいた報道がいくつか見られますこと、非常に残念に思っております。日本代表のヘッドコーチの決定という極めて重大な決断に際し、個人の私見、都合が組織判断に影響を与えることはあり得ません」
 
 土田はこう強調するも、今度の選考過程に接した複数の国内リーグワン関係者が「結論ありきでは」「これでは今後日本代表ヘッドコーチになりたい人がいなくなる」「最初から会長一任とされていたほうが話はすっきりしたのでは」と不信感を募らせた事実は変わらない。しこりを取り除く絶好機だったこの日の就任会見は、時間的な制限から全ての質問を受ける前に終わった。

 普段、代表戦のマッチメイクに尽力する岩渕は、今回の顛末についての説明役を一手に引き受けていた感がある。会見前日に説明会を開き、こう述べた。
「今回は様々な関係性があり、それがために議論がなされています。恣意的に選ばれたのではなく、しっかりしたプロセスを取っていると発信する必要があると思い、今日この場に臨んでいます」

 ジョーンズが世界的名将と謳われるのは、その過程で何があろうとも結果を残してきたからだ。その才能を引き出すべく、土田は「チームエディーを組んでサポートする」。お目付け役の設置を約束した。未来予想図の設計と同時に、今回の件に関する正直かつ正当な振り返りも欠かせないだろう。(文中敬称略)

取材・文●向風見也

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