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バレーボール

伊リーグPO準決勝、石川祐希が奮闘もミラノ黒星発進…敵地は安堵「イシカワにはいつも苦しめられる」【現地取材】

佳子S.バディアーリ

2024.04.02

 第4セットは相手のアタックミス2本の後、ポッロのエースで序盤に2点のリード。このセットで勝負を決めたいペルージャは、膝の故障で長らく先発外のポーランド代表ウィルフレド・レオンを投入する。その相手主将にすぐさま得点を決められたミラノは、石川のサーブが僅かにラインを割った後、カジースキの打球がアウトとなり同点。後半、レオンのエース2本などで3連続ブレークを許して後退するが、決定力抜群な石川のバックアタックやメルガレホのブロックなどで反撃を仕掛け接戦へ持ち込む。ところが、乱れたレセプションをなんとか上げたレゲルスのニ段トスがネットを越えてしまい、得点を献上。その後も奮闘したミラノだったが、最後はエースを決められて黒星発進となった。
 
 石川はアタックのみで10得点を記録。試合には敗れたものの、威力炸裂のバックアタックにエンド席のペルージャ首脳陣は唇を噛んで天を仰ぎ、すぐ傍のメディア関係者からは、「うぉー」という歓声とともに拍手が沸き起こった。

 ペルージャにとって、隙を見せれば必ず牙をむくミラノは脅威。天敵が反撃の様相を見せる度に、大音量の応援がピタリと止まり会場は緊張に包まれた。勝利を見届けたサポーターたちが、胸に手を当てほっと息を吐くジェスチャーを交わしながら帰路に就く姿は、ミラノから先勝を挙げた意味の大きさを物語っていた。また、試合後、同クラブのメインスポンサーに名を連ねる某社のフラヴィオ・チェケッティ会長と談笑した際には、「イシカワとミラノにはいつも苦しめられる。今日もかなりヒヤヒヤさせられた」と強豪の本音を代弁してくれた。

 なお、準決勝初戦のもう1試合は、高橋藍が所属する5位モンツァが首位トレンティーノにストレートで敗れた。

 第2戦は日本時間4月4日午前3時30分開始予定。ミラノは中2日で迎えるホーム戦で勝利奪取に挑む。

現地取材●佳子S.バディアーリ

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