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食と体調管理

「やれるところまで現役を続けたい」母親としてプロアスリートを続ける岩清水梓のサッカーへの情熱とキャリアを支える食生活

サッカーダイジェスト編集部

2022.10.03

写真:©Tokyo Verdy

写真:©Tokyo Verdy

■母親としてプロ選手を継続

――出産後にもう一度プロ選手に戻ろうと思った理由を教えてください。

 出産後、33歳という年齢から引退の二文字は浮かびました。でも両親に気持ちが引退に傾いていると報告した時に、母親から「サッカー選手、続けないの? 復帰してみたら?」と言われたんです。

 私が若い頃、なでしこジャパンの宮本ともみ選手(現なでしこジャパンコーチ)がお子さんを連れて、代表合宿に参加されていました。その話は私の母親にも伝えていまし、印象に残っていたようです。だから母親は宮本選手の話を覚えていたのか、「続けないの?」という反応だったのだと思います。

 同様にアメリカ代表の選手も子どもと一緒に合宿に参加していたのを思い出しました。だから母親の言葉もあって、私も現役続行というチャレンジに心が徐々に傾いたんです。振り返ってみると人生のターニングポイントにはいつも両親が側にいたように思います。

――選手としてこれからの目標は?

 やれるところまで現役にこだわりたいです。息子が私をサッカー選手だと認識するまでプレーできれば良いですね。

 あわよくば、引退セレモニーで、息子に手紙を読んで欲しいです(笑)。他の選手の引退セレモニーで、同様のシュチュエーションを見て、これはいいなと思いました!!感動的で、すごく泣きました(笑)。是非、私も同じ状況で引退したいです。

 息子の今の年齢を考えると、もっともっと現役を続けなければいけません。引退後のプランは決まっていませんが、何かしらサッカーと関わり、貢献したいと思っています。そして母親としても、選手としても息子と一緒にこれから成長していきたいです。

――お子さんにサッカーをして欲しいという気持ちはありますか?

やりたいことをやりながら、成長してもらいたいです。どうなるか分かりませんが、こだわりはないです。何かしらスポーツはやってほしいですけどね。

――子育てしながら働く女性へのメッセージをお願いします。

 いやいや(笑)。ママさんの先輩はたくさんおり、私以上に忙しい方が大半ではないでしょうか。そのうえで、私が言えるとしたら無理なくやっていこう!ということではないしょうか。

 育児はそれぞれ家庭のやり方がありますが、日々、慌ただしいのは共通のはずで、みんな悩んでいる部分はあるように感じます。肩に力が入りすぎると、子どもを見る目も厳しくなってしまうはずです。母親である自分のメンタルケアを意識しながら、時には息抜きも必要です。
 

写真:徳原隆元

<プロフィール>
岩清水 梓(いわしみず あずさ)
1986年10月14日生まれ、163cm、55kg、岩手県滝沢市出身
日テレ・東京ヴェルディベレーザ所属/DF/背番号33
大沼サッカースポーツ少年団-NTVメニーナ-日テレ・東京ヴェルディベレーザ(2001年入団)

 小学校1年生の時に大沼サッカースポーツ少年団でサッカーを始める。当時のポジションは、FW。中学校1年生の時に、父親が当時のNTVベレーザ(現・日テレ・東京ヴェルディベレーザ)の下部組織であるNTVメニーナのセレクションに応募。見事、セレクション合格を果たした。以来、日テレ・東京ヴェルディベレーザ一筋で活躍を続ける。

その後、U-18、U-19、U-20の女子代表やユニバーシアード・トルコ大会女子代表に選出された。2006年には日本代表女子「なでしこジャパン」デビューを果たした。同年5月の国際親善試合アメリカ戦で代表初ゴールをマーク。以来、11の年FIFA女子ワールドカップドイツ大会優勝や12年のロンドンオリンピック日本代表初の銀メダル獲得など長きに渡りなでしこジャパンを支え続けた。

 私生活では、一般男性と結婚後、33歳で長男を出産した。出産後、一度は「引退」の二文字がよぎるも、現役続行を決意。現在2歳の長男の育児とサッカー選手の「二足の草鞋」で歩んでいる。

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