ーー宇津木さんは現役時代から食生活で気を使っていたことはありますか?
28歳くらいから1日2食を続けているんです。昔は1日3試合というのも日常的にあったんです。試合時間が長引くと、お昼の休憩時間はほとんど取れないし、急いでご飯をかき込むみたいになってしまいます。当時のメインは唐揚げ弁当で消化はよくないですよね。ある時、お昼の弁当を食べてすぐに試合に入ったら、体調を崩して、パフォーマンスが全然出なくて、監督に物凄く怒られました。それからは「もう意地でも昼は食べるもんか」というスタンスになり、2食が定着しましたね。
ーー選手を31歳まで続けたということですが、その食生活で体調維持できたのですか?
そうですね。昔は今のように栄養に関する情報や知識が普及していなかったので、栄養バランスもまちまちでした。会社にはソフトボール部の選手向けに野菜炒めとか卵料理を別途入れてもらうようになりました。自分も年齢が上がってきて、調子を整えるためには、いろんな栄養素を摂取しないといけないこともあり、そういった工夫をしてもらえたのは有難かったです。
ーーそういう中でも体の調子を整える効果があるキノコは積極的に摂っていたそうですね。
はい。私は埼玉の田舎育ちなんですけど、母がよく煮物を作ってくれて、その中にしいたけやしめじなどのキノコ類が多く入っていました。それ以外の料理にもキノコが多かったので、率先して食べていました。みそ汁も具だくさんが好きなので、いろんな種類のキノコを入れるのが日常茶飯事でしたし、鍋料理もそうでした。今も家で鍋をやるときはたっぷりキノコを入れますよ。
ーー指導者になってから、選手に食事面のアドバイスされたこともありましたか?
そうですね。以前、便秘がひどい女子選手がいたんです。当時、静岡県の天城湯ヶ島でよく合宿をしていたんですけど、周りがキノコ畑で、旅館の人に「(腸内環境改善のため)なるべく多くキノコを料理に入れてください」とお願いしたことがありました。キノコが苦手な子もいるので、お肉と丸めて料理したり、いろんな工夫をしてもらって、食べやすくしてもらいましたけど、その選手は「便秘が治った」と言ってきた。ダイレクトに効果が表れましたね。
ーー今のソフトボール選手たちの栄養管理はどうなっているんでしょうか?
私が代表監督になった時に栄養士をつけて、それを今も継続しています。当時、言われたのは「ソフトボールの選手は少しご飯を摂りすぎだ」ということ。練習量も多かったし、食べないとスタミナがつかないと考えていたけど、専門家の意見は大事ですね。選手は朝起きたら体温と脈拍を測ってもらって、体調の変化を全部ノートに書いてもらうようにしていました。そうやって自分の状態を把握していくことが大事なんですよね。
ーーアスリートにおすすめのメニューはありますか?
レバニラ炒めですね。レバーって鉄分が多いし、集中力を高める効果があるんです。でも、苦手な子が多いですよね。そこでレバーを細かく切ってもらって、ニラとかしいたけ、もやしなんかも混ぜ合わせてアレンジすれば、食べやすくなる。私は試合前には意識的に食べてもらっていました。
海外遠征も多かったですけど、そういう時は中華料理屋を探しました。中華は世界各国に必ずあるし、食材は全て火を通す。しかもしいたけとかキノコ類も多く使われていますよね。割と安く食べられるメリットもあるので、本当にお世話になっていました。いずれにしても、自分に合ったバランスのいいメニューを摂ること。それが選手にとって前向きな食生活になると思います。
宇津木妙子/うつぎたえこ
1953年埼玉県生まれ。川島中学校1年時からソフトボールを始める。星野女子高等学校を経てリーグ1部のユニチカ垂井に所属し、1974年世界選手権出場。1985年に現役引退後、ジュニア日本代表コーチを経て日立高崎の監督に就任。当時3部だったチームを1部で優勝するまでのチームに育て上げた。
1997年に日本代表監督に就任、2000年シドニー五輪銀メダル。2004年アテネ五輪銅メダル。2004年9月、日本代表監督を退任。その功績が讃えられ、日本人初、指導者としてISF(国際ソフトボール連盟)の殿堂入りを果たした。現在は後進の育成や競技の普及に尽力している。
28歳くらいから1日2食を続けているんです。昔は1日3試合というのも日常的にあったんです。試合時間が長引くと、お昼の休憩時間はほとんど取れないし、急いでご飯をかき込むみたいになってしまいます。当時のメインは唐揚げ弁当で消化はよくないですよね。ある時、お昼の弁当を食べてすぐに試合に入ったら、体調を崩して、パフォーマンスが全然出なくて、監督に物凄く怒られました。それからは「もう意地でも昼は食べるもんか」というスタンスになり、2食が定着しましたね。
ーー選手を31歳まで続けたということですが、その食生活で体調維持できたのですか?
そうですね。昔は今のように栄養に関する情報や知識が普及していなかったので、栄養バランスもまちまちでした。会社にはソフトボール部の選手向けに野菜炒めとか卵料理を別途入れてもらうようになりました。自分も年齢が上がってきて、調子を整えるためには、いろんな栄養素を摂取しないといけないこともあり、そういった工夫をしてもらえたのは有難かったです。
ーーそういう中でも体の調子を整える効果があるキノコは積極的に摂っていたそうですね。
はい。私は埼玉の田舎育ちなんですけど、母がよく煮物を作ってくれて、その中にしいたけやしめじなどのキノコ類が多く入っていました。それ以外の料理にもキノコが多かったので、率先して食べていました。みそ汁も具だくさんが好きなので、いろんな種類のキノコを入れるのが日常茶飯事でしたし、鍋料理もそうでした。今も家で鍋をやるときはたっぷりキノコを入れますよ。
ーー指導者になってから、選手に食事面のアドバイスされたこともありましたか?
そうですね。以前、便秘がひどい女子選手がいたんです。当時、静岡県の天城湯ヶ島でよく合宿をしていたんですけど、周りがキノコ畑で、旅館の人に「(腸内環境改善のため)なるべく多くキノコを料理に入れてください」とお願いしたことがありました。キノコが苦手な子もいるので、お肉と丸めて料理したり、いろんな工夫をしてもらって、食べやすくしてもらいましたけど、その選手は「便秘が治った」と言ってきた。ダイレクトに効果が表れましたね。
ーー今のソフトボール選手たちの栄養管理はどうなっているんでしょうか?
私が代表監督になった時に栄養士をつけて、それを今も継続しています。当時、言われたのは「ソフトボールの選手は少しご飯を摂りすぎだ」ということ。練習量も多かったし、食べないとスタミナがつかないと考えていたけど、専門家の意見は大事ですね。選手は朝起きたら体温と脈拍を測ってもらって、体調の変化を全部ノートに書いてもらうようにしていました。そうやって自分の状態を把握していくことが大事なんですよね。
ーーアスリートにおすすめのメニューはありますか?
レバニラ炒めですね。レバーって鉄分が多いし、集中力を高める効果があるんです。でも、苦手な子が多いですよね。そこでレバーを細かく切ってもらって、ニラとかしいたけ、もやしなんかも混ぜ合わせてアレンジすれば、食べやすくなる。私は試合前には意識的に食べてもらっていました。
海外遠征も多かったですけど、そういう時は中華料理屋を探しました。中華は世界各国に必ずあるし、食材は全て火を通す。しかもしいたけとかキノコ類も多く使われていますよね。割と安く食べられるメリットもあるので、本当にお世話になっていました。いずれにしても、自分に合ったバランスのいいメニューを摂ること。それが選手にとって前向きな食生活になると思います。
宇津木妙子/うつぎたえこ
1953年埼玉県生まれ。川島中学校1年時からソフトボールを始める。星野女子高等学校を経てリーグ1部のユニチカ垂井に所属し、1974年世界選手権出場。1985年に現役引退後、ジュニア日本代表コーチを経て日立高崎の監督に就任。当時3部だったチームを1部で優勝するまでのチームに育て上げた。
1997年に日本代表監督に就任、2000年シドニー五輪銀メダル。2004年アテネ五輪銅メダル。2004年9月、日本代表監督を退任。その功績が讃えられ、日本人初、指導者としてISF(国際ソフトボール連盟)の殿堂入りを果たした。現在は後進の育成や競技の普及に尽力している。