スペインでは、スキャンダラスで先の読めない展開を「クレブロン」と呼ぶ。まるでメロドラマのような騒動やスキャンダルを指す言葉で、フットボール界では移籍や去就を巡る動きで頻繁に使われる。ファンは「クレブロン」に一喜一憂し、時には期待と異なる結末を迎えるサプライズ性が、そのハラハラ感を一層高める。
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そして現在、マドリディスタが注目するのが、契約延長交渉が難航しているレアル・マドリーとヴィニシウス・ジュニオールによる「クレブロン」の結末だ。米メディア『The Athletic』のラ・リーガ担当、マリオ・コルテガナ記者は次のように解説する。
「クラブからリークされた情報として『契約延長は最終段階にある』とか、『一度合意した契約内容をヴィニシウス側が白紙に戻した』といった話が流れていたが、それは事実ではない。ヴィニシウスは一貫して年俸アップを要求している。希望額は手取りで3000万ユーロ(約51億円)だ。これは固定給、インセンティブ、そして契約延長ボーナスをすべて含めた額だという。しかし、マドリーは事前に2000万ユーロ(約34億円)が上限と伝えており、ヴィニシウス側の提案を拒否。そして現在に至っている」
コルテガナ記者は、「ヴィニシウスには、2度のチャンピオンズリーグ制覇(2021-22、2023-24シーズン)に決定的な役割を果たしたという自負があり、それを給与に反映してほしいと訴えている。ただ、人生がお金だけではないことは彼も分かっている。クラブに対して無理な要求をするつもりもないだろう。しかしその一方で、無理して延長するくらいなら、現状のままでいいとも考えているようだ」と述べている。
交渉が長期化すれば、厳しい立場に追い込まれるのはマドリー側だ。ヴィニシウスの現行契約は2027年6月まで。2027年1月になれば、他クラブとの移籍交渉が可能になる。マドリーは何らかのインセンティブを含めるなどして、解決策を見つける必要があるだろう。
最近は、ヴィニシウスの態度が傲慢だと報じる記事が増えているが、今回の給与アップ要求もその一例と見る向きは少なくない。『AS』のトマス・ロンセロ記者は、「これはファン目線での懇願だ」と断った上で、「18歳でフラメンゴからやってきた当時の少年の心を取り戻すんだ。ヴィニ、私のアドバイスに耳を傾けてくれ!」と綴っている。
ヴィニシウスを主人公としたこの「クレブロン」は、今後もメディアを賑わせそうだ。
文●下村正幸
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コルテガナ記者は、「ヴィニシウスには、2度のチャンピオンズリーグ制覇(2021-22、2023-24シーズン)に決定的な役割を果たしたという自負があり、それを給与に反映してほしいと訴えている。ただ、人生がお金だけではないことは彼も分かっている。クラブに対して無理な要求をするつもりもないだろう。しかしその一方で、無理して延長するくらいなら、現状のままでいいとも考えているようだ」と述べている。
交渉が長期化すれば、厳しい立場に追い込まれるのはマドリー側だ。ヴィニシウスの現行契約は2027年6月まで。2027年1月になれば、他クラブとの移籍交渉が可能になる。マドリーは何らかのインセンティブを含めるなどして、解決策を見つける必要があるだろう。
最近は、ヴィニシウスの態度が傲慢だと報じる記事が増えているが、今回の給与アップ要求もその一例と見る向きは少なくない。『AS』のトマス・ロンセロ記者は、「これはファン目線での懇願だ」と断った上で、「18歳でフラメンゴからやってきた当時の少年の心を取り戻すんだ。ヴィニ、私のアドバイスに耳を傾けてくれ!」と綴っている。
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文●下村正幸
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