今年、サッカー界で猛威を振るったサウジアラビアの旋風。一昨年末に開催されたカタール・ワールドカップで、のちに優勝することになるアルゼンチンをグループステージ初戦で破ったことで注目された中東の国は、年が明けると今度はその国力を発揮し、世界のスーパースターたちを国内のクラブに集めはじめた。

　１月のクリスティアーノ・ロナウドに始まり、夏にはブラジルの至宝ネイマール、バロンドール受賞者のカリム・ベンゼマ、エヌゴロ・カンテ、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノ、セルゲイ・ミリンコビッチ＝サビッチ、カリドゥ・クリバリなど、多くの名手が欧州のトップリーグを去り、サウジアラビアに渡った。

　彼らを惹きつけたのは、サウジ政府のサポートを受けるクラブから提示された信じられない額の報酬であることは間違いなく、この新たなサッカー界のムーブメントは今後、さらに勢いを増し、それによってこれに加わるスター選手の数は、世界からの賛否両論にかかわらず、増加していくものと思われる。
  　各選手が提示されたという目のくらむような年俸の具体的な金額については、すでに世界中のメディアによって何度も紹介されているが、その“豪華さ”がまた新たな形で伝わってきている。英国の日刊紙『THE Sun』によれば、サウジでは選手、スタッフに対して、豪華な「クリスマスプレゼント」がリーグ側から贈られたというのだ。

　厳格なイスラムの国でありながら、キリスト生誕を祝う祭日に対しても寛容な態度を示すようになったというサウジでの、リーグ首脳からの感謝の意を示す贈り物について、同メディアは「中東の大金持ちや投資家と主に取引する高級品の専門家が匿名で語った」として、その豪華な品目を明かしている。

　その情報提供者の「我々には、トップレベルのスター選手たちがいる。彼らには稀少なものが相応しいし、彼らは特別な存在であり、特別なものを受け取るのに相応しい」という言葉通り、まずその中には高級車が含まれ、日本円では5000万円を超えるフェラーリSF90ストラダーレをはじめ、１億円を超えるというブガッティの限定車、そしてランボルギーニの名車などの名前が挙がっており、「CR7（ロナウド）は自宅のマンションにさらなる駐車スペースを開ける必要がある」と同メディアは綴った。