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海外サッカー

「夏の雷雨のおとぎ話」 苦しみながらもデンマークを下した開催国ドイツに対する現地メディアは好反応!「異常な障害を乗り越えた」【EURO2024】

THE DIGEST編集部

2024.07.01

ダメ押しの2点目を叩き込んだドイツのムシアラ。(C)Getty Images

ダメ押しの2点目を叩き込んだドイツのムシアラ。(C)Getty Images

 現地時間6月29日に行なわれたEURO2024のラウンド・オブ・16で、ドイツ代表はデンマーク代表を2-0で下し、2大会ぶりに準々決勝へ駒を進めている。

 グループステージを内容の伴った2勝1分けの成績で首位通過した開催国は、開始4分のニコ・シュロッターベックのヘッド弾がVARで取り消されるも、逆に48分にヨアキム・アンデルセンにゴールを割られた際にはVARに救われた。そして、その5分後にアンデルセンのハンドでPKを獲得し、カイ・ハバーツがゴール右隅に決めて今度こそ先制。さらに68分にはシュロッターベックの縦パスに抜け出したジャマル・ムシアラがドリブルから冷静に流し込んでダメ押しゴールを決めた。

 悪天候により中断を余儀なくされたドルトムントでの一戦を、ユリアン・ナーゲルスマン監督は「少し奇妙な試合だった。最初の25分は、この大会で最高の時間だった。その後、我々は正当だと思われるゴールを決めたが、審判はそれを無効にした。それはつまらない理由によるものだった。全体的には、逆境に満ちた試合であり、我々はそれを乗り越えた」と振り返っている。
 
 審判の判定については、デンマークのキャスパー・ヒュルマン監督もセンチレベルでのオフサイド判定や「馬鹿げたハンドのルール」(本人談)によるPK判定に対して「意味をなさない。VARをこのように使うべきではない」「本当にうんざりしている」と不満を露にしたが、これに対してナーゲルスマン監督は「自分も逆の立場だったらフラストレーションが溜まっただろうが、ルールはルールとして受け入れざるを得ない」と言及した。

 ちなみに日曜日発行紙『BamS』は、元審判のトルステン・キンヘーファー氏の「デンマークにとっては辛い3分間(ゴール取り消しとハンド判定)となったが、規則上はどちらも正しい。オフサイドはごくわずかのものではあったが、正しい判定だった。そしてハンドも明白だ。腕が外に出ており、ボールは明らかに親指に当たっている」との見解を紹介している。

 さて試合について、現地メディアの報道を見ると、ドイツの日刊紙『BILD』は「VARの幸運もあり、ドイツにとっては『夏の雷雨のおとぎ話』となった」と報じ、スポーツ紙『Kicker』は「DFBチームにとって、準々決勝への道は決して平坦なものではなかった。悪天候のために長い中断があり、デンマークにリードを先に許したと思われたが、その後に2度目のVAR介入があり、わずかな時間で先制。ドイツはこのリードを決して手放さなかった」と伝えた。
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