今季のMLBも各チーム残すところあと40試合弱となり、MVPレースの話題が熱を帯びてきた。ナ・リーグは大谷翔平投手(ロサンゼルス・ドジャース)が大本命で、対抗馬とされている指名打者のカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)、ピート・クロウ=アームストロング外野手(シカゴ・カブス)が大谷に迫るのは容易ではない、との見方が強い。
一方で接戦なのがア・リーグだ。シーズン序盤からアーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)の2年連続3回目の受賞が有力視されていたが、7月27日に右前腕屈筋の負傷で負傷者リスト入り。離脱期間があったほか、8月5日の復帰以降は指名打者として出場しており、守備の活躍も評価されるMVPレースに不利な状況が続いている。
そんななか、米誌『Sports Illustrated』は現地8月13日に配信した記事内で、カル・ラリー(シアトル・マリナーズ)を、ア・リーグMVPに予想。2年連続3回目の受賞がかかるジャッジを上回る票を得ると予想した。
昨季のプラチナ・ゴールドグラブ賞捕手は、20日時点で47本塁打、102打点でリーグ首位を独走している。本塁打では2位ジャッジに7本差、打点でも2位タイのジャッジに10点差をつけて首位。OPSもリーグ2位の「.944」と高水準(ジャッジは1.129)で、攻守にわたりチームに多大な貢献を果たしている。
そんななか、SNSで話題となったのがラリーの“打率”だ。Xのあるユーザーが「もし打率.250の選手がMVPを獲得したら、おしまいだよ」と投稿。実際ラリーの打率は20日時点で「.247」とリーグ49位。「.330」で首位打者獲得の可能性が高いジャッジと比べると大きな差がついている。
ただ、このポストには否定的な意見が多く集まった。
「賛同できない。ラリーは捕手でOPSリーグ2位だ」
「8月に47本塁打&102打点を記録して、最も過酷なポジションをこなしているのに、打率の話をするの?」
「4年前のMVP(大谷翔平/当時ロサンゼルス・エンジェルス)は打率.257だった」
「MVPは必ずしも最高の打者に贈られるわけじゃない」
「ラリーはチームをけん引している。それこそMVPの姿だ。彼がいなければマリナーズはどうなっていたか」
歴史をさかのぼると、野手のMVPシーズンとしての最低打率は、1944年のマーティ・マリオン(当時セントルイス・カーディナルス)の「.267」。.280以下の打率でのMVP獲得は1973年以降一人もいない。指名打者まで範囲を広げると、前出の2021年の大谷の打率「.257」が最低だが、この年大谷は投手として9勝2敗、防御率3.18を記録していた。
今季も歴史的な打撃シーズンを送りながら怪我で失速しているジャッジと史上最高の捕手シーズンの一つを過ごしているラリー。どちらが受賞しても不思議ではないだけに、今後の両者のパフォーマンスには要注目だ。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】ラリーが“すくい上げ”で逆方向へ強烈な今季47号2ラン!
一方で接戦なのがア・リーグだ。シーズン序盤からアーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)の2年連続3回目の受賞が有力視されていたが、7月27日に右前腕屈筋の負傷で負傷者リスト入り。離脱期間があったほか、8月5日の復帰以降は指名打者として出場しており、守備の活躍も評価されるMVPレースに不利な状況が続いている。
そんななか、米誌『Sports Illustrated』は現地8月13日に配信した記事内で、カル・ラリー(シアトル・マリナーズ)を、ア・リーグMVPに予想。2年連続3回目の受賞がかかるジャッジを上回る票を得ると予想した。
昨季のプラチナ・ゴールドグラブ賞捕手は、20日時点で47本塁打、102打点でリーグ首位を独走している。本塁打では2位ジャッジに7本差、打点でも2位タイのジャッジに10点差をつけて首位。OPSもリーグ2位の「.944」と高水準(ジャッジは1.129)で、攻守にわたりチームに多大な貢献を果たしている。
そんななか、SNSで話題となったのがラリーの“打率”だ。Xのあるユーザーが「もし打率.250の選手がMVPを獲得したら、おしまいだよ」と投稿。実際ラリーの打率は20日時点で「.247」とリーグ49位。「.330」で首位打者獲得の可能性が高いジャッジと比べると大きな差がついている。
ただ、このポストには否定的な意見が多く集まった。
「賛同できない。ラリーは捕手でOPSリーグ2位だ」
「8月に47本塁打&102打点を記録して、最も過酷なポジションをこなしているのに、打率の話をするの?」
「4年前のMVP(大谷翔平/当時ロサンゼルス・エンジェルス)は打率.257だった」
「MVPは必ずしも最高の打者に贈られるわけじゃない」
「ラリーはチームをけん引している。それこそMVPの姿だ。彼がいなければマリナーズはどうなっていたか」
歴史をさかのぼると、野手のMVPシーズンとしての最低打率は、1944年のマーティ・マリオン(当時セントルイス・カーディナルス)の「.267」。.280以下の打率でのMVP獲得は1973年以降一人もいない。指名打者まで範囲を広げると、前出の2021年の大谷の打率「.257」が最低だが、この年大谷は投手として9勝2敗、防御率3.18を記録していた。
今季も歴史的な打撃シーズンを送りながら怪我で失速しているジャッジと史上最高の捕手シーズンの一つを過ごしているラリー。どちらが受賞しても不思議ではないだけに、今後の両者のパフォーマンスには要注目だ。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】ラリーが“すくい上げ”で逆方向へ強烈な今季47号2ラン!