衝撃的な幕切れだ。
 
　現地時間９月６日（日本時間７日）、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸は、敵地オリオールパークアットカムデンヤーズでボルティモア・オリオールズとのカード２戦目に先発登板し、８回２／３までノーヒットノーランを継続していたが、あと１人で痛恨の被弾。直後に降板すると、救援陣が打ち込まれ、３対４で手痛い逆転サヨナラ負けを喫した。
 
　この日は、２番手ブレイク・トライネンが大乱調。９回２死から二塁打を浴びると、そこから死球、四球で満塁のピンチを招き、押し出し四球でまさかの１点差に。そして、３番手タナー・スコットも６番エマニュエル・リベラに２点適時打を許し、これで試合が決着した。ドジャースがサヨナラ負けを喫するのは、前日のカード初戦に続き２試合連続だ。
  　会場が大熱狂に包まれた試合後は、敵将も興奮を隠せない。米メリーランド州地元放送局『MASN』でその様子が公開され、オリオールズを率いるトニー・マンソリーノ監督代行は、「とんでもない試合だ。あんな展開、これまでに見たことがないかもしれない。ヤマモトは本当に素晴らしい。持ち球のすべてがノーヒットノーラン級だ」と振り返っている。
 
　さらに会見内では、「101球目で98マイル（約157.7キロ）を投げていた。メジャーでの登板経験がない中、ドジャースがなぜ彼とあれほど大きな契約を締結したのか、誰もが理解できたと思う。まさに電光石火だ」と山本の投球を絶賛。「楽観的で粘り強い、という言葉が私たちのチームを表わすのに適切だと思う。時にはそれらが報われるものだ」と打線の奮闘を称えていた。
 
　歯がゆい敗戦が続いているドジャースだが、この日の山本が与えた衝撃は、マンソリーノ監督代行の言葉からも明らかだ。次回以降も彼の活躍が楽しみでならない。
 
構成●THE DIGEST編集部

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