現地時間10月８日に行なわれたア・リーグ地区シリーズ、シアトル・マリナーズとデトロイト・タイガースの第４戦はタイガースが９対３で勝利した。２勝１敗と王手をかけていたマリナーズは先制するも中盤以降で大量失点を喫し、手痛い逆転負け。対戦成績はタイとなり、現地10日の第５戦でシリーズの勝者が決定する。

　マリナーズは３対０とリードして迎えた５回表、それまで無失点好投を続けていた先発のブライス・ミラーがタイガース打線につかまり１点を奪われると、２番手ゲーブ・スパイアーも連打から２失点。続く６回にはタイガース主砲、ライリー・グリーンに逆転の一発を浴び、その後も立て続けに失点を重ねた。マリナーズ救援陣は試合後半で３本塁打を献上している。

 
　打線も６回以降、２安打と沈黙したマリナーズは反撃の兆しも見られないまま敗れた。前日行なわれた３戦目ではカル・ローリーの本塁打などにより８得点を挙げ快勝したものの、この４戦目はタイガースの勢いの前に屈する結果となった。

　これにより、マリナーズの2001年以来となるリーグ優勝決定シリーズ進出の行方は、第５戦に委ねられた。地元メディア『SEATTLE SPORTS』では、第４戦の黒星に無念さを滲ませている。

　同メディアは公式サイト上において４戦目の試合内容を振り返り、「水曜の午後、一時はマリナーズが24年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出を手中に収めたかに見えた。だが、10月の野球は残酷なほど流れが急転する」などと報じた。

　さらに、「敵地での第４戦でも５回までに３-０とリードを奪っていた。しかしその後、試合は大きく崩れた」とゲーム展開の印象を綴っている他、大一番となる第５戦を展望。すでに先発予定として発表されている、タイガースのタリク・スクーバルとの対戦に目を向け、「マリナーズは今季すでに３度、エース左腕スクーバルを破っている」と指摘している。

　続けて、「ワールドシリーズへの夢をつなぐには、もう一度、彼を攻略しなければならない」と強調するとともに、今シリーズでも２戦目にスクーバルから白星を挙げていると説き、「５安打２得点を奪い、その２点はいずれもホルヘ・ポランコのソロ本塁打だった」と回想する。

　同メディアはそのうえで、「金曜にチームはスクーバルを相手に、４戦全勝を狙う――ただし、簡単な挑戦ではない」などと警戒心を募らせている。

　悲願の世界一に近づくためにも、マリナーズは立ちはだかる大きな壁を乗り越えなければならない。

構成●THE DIGEST編集部

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