MLBのポストシーズンは、いよいよ最終盤に突入。日本時間10月25日から始まるワールドシリーズ（WS）は、ロサンゼルス・ドジャースとトロント・ブルージェイズが激突する。

　最終決戦を前日に控え、現役時代は東京ヤクルトやニューヨーク・メッツなどで活躍し、ブルージェイズOBでもある野球解説者の五十嵐亮太氏が自身のYouTubeチャンネル内でシリーズの勝敗を大胆予想した。

　五十嵐氏は、古巣の特長を打撃力だと断言。「打線がつながるし、一発を打てる選手がいるのが、ここまでの強み。大量得点を取れるので、ビッグイニングを作れる」と言い、メジャートップのチーム打率を称える。

　破壊力抜群のブルージェイズ打線のなかで、主砲ブラディミール・ゲレーロJr.はポストシーズンに入り絶好調。ここまで11試合で打率.442、最多６本塁打を放ちリーグ優勝決定シリーズではMVPを獲得した。チームに欠かせない強スラッガーを五十嵐氏はキーパーソンに挙げる。

「ポストシーズンに入ってから、いきなり３試合連続でホームラン。その勢いは止まらない。相手から四球で歩かされる場面も多かったけど、勝負せざるを得ない状況では結果を残している。絶対にワールドシリーズのキーマンになる」

　その一方で大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希らを擁する前年王者ドジャースについては、意外なところに注目。「ミスが少ない。（ポストシーズンでは）ファインプレーが多い」と守備面を称える。そして、ブレイク・スネルや山本、大谷、タイラー・グラスノーらが揃う強力な先発陣と、好調なゲレーロJr.の対戦が勝負のポイントになると論じる。「もちろん前後のバッターも大事だけど、彼との勝負がどうなるかが大きい気がする」と、シリーズを占う場面に挙げた。

　ドジャースは25日の第１戦で、ポストシーズンここまで３戦全勝の左腕スネルが先発する。五十嵐氏は、「めちゃくちゃ状態が良いけど、ゲレーロJr.も対右（投手）よりも対左（投手）の方が、打率が良い。この対戦がどうなるかは見所」と熱い視線を送る。
  　しかも五十嵐氏は両者の対戦結果次第で、シリーズ全体に大きな影響が出ると見立てている。「ドジャースの場合、初戦を落としたとしても、その後に控える投手がしっかりしているので、何とかいける。でもスネルで初戦を落とせば、少し雲行きが怪しくなる」と予想。初戦をどちらがモノにするかが、シリーズの流れを決めるかもしれないと説いた。

　また、ポストシーズンではクローザーを任されている佐々木とゲレーロJr.の対決に胸を躍らせている。「めちゃくちゃ見てみたい。（佐々木の）スプリットに対してゲレーロJr.がどう対応するのか」と期待を寄せる。

　以上を踏まえ、五十嵐氏は抜け目ない打線と盤石な先発投手陣で分があるドジャースが有利だと予想する。

「めちゃくちゃ面白い試合になると思う。ただ打ち合いになったら、ドジャースの方が上だと思う。一発を打てる選手がドジャースの方が多いし、誰かしらが結果を残す打線。大谷も状態が上がってきていて、いい状態は維持されるだろう」

　そして、「ドジャースがスイープするか、もつれるか。そのどちらかになるような気がする」としたうえで、「ドジャースがスイープする」と断言。大胆に４タテを予想した。

　はたして五十嵐氏が予想した展開になるのか、それとも――。大注目のワールドシリーズ初戦は、25日の午前９時にプレーボール予定だ。

構成●THE DIGEST編集部

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