ニューヨーク・メッツの千賀滉大が、一部の球団から「買い時」のトレード候補として関心を集めているようだ。現地11月10日、米スポーツメディア『The Athletic』のウィル・サモン記者が報じた。

　千賀はメジャーデビューを果たした2023年、メッツで29試合に先発し、12勝７敗、防御率2.98という好成績を残した。しかし、翌24年は右肩関節包の負傷や左ふくらはぎの肉離れに見舞われ、レギュラシーズンの登板はわずか１試合にとどまった。
  　復帰した25年は22試合に先発登板し、７勝６敗、防御率3.02。現地６月12日のワシントン・ナショナルズ戦では、一塁ベースカバーに入った際に右ハムストリングを痛め約１か月離脱した。離脱前までは７勝３敗だったが、復帰後は９試合で０勝３敗と苦しみ、シーズン終盤にはロースターから外される時期があった。

　この経緯を受けてサモン記者は、「千賀は一部の球団の間で“買い時”のトレードターゲットと見なされている。ただ、メッツが実際に放出を検討しているかは不明だ」と伝えた。

　サモン記者によると、千賀の契約にかつてあった“完全なトレード拒否条項”が消滅。トレード拒否権は10球団に絞られたという。そのため、千賀のトレード移籍の話題が急浮上したというわけだ。

「千賀の評価は正直、難しい。23年のサイ・ヤング賞で７位に入り、今後２年の年俸は2800万ドル（約43億円）。先発投手市場でいえば妥当と言えるだろう。成績が上昇する余地もある。しかし、懸念材料もあるのだ。投球フォームにこだわりがあり、ここ２年は怪我に悩まされている」

　26年１月で千賀は33歳を迎える。５年契約（６年目は球団オプション）の３年目を終えてメジャーでも実績を作った右腕は、はたしてメッツ以外のユニホームを着るのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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