ロサンゼルス・ドジャースが、クリーブランド・ガーディアンズの技巧派コンタクトヒッター、スティーブン・クワン外野手の獲得に再チャレンジしているようだ。ドジャース専門メディア『Dodgers Way』が現地12月７日の記事で報じた。

「ドジャースはクワンを本当にほしがっている。どうしても手に入れたいと思っている。少なくとも、そう感じさせている。2025年のトレード期限直前に獲得寸前までいったが、ガーディアンズの要求が高すぎた。あらゆる兆候から、アンドリュー・フリードマン編成本部長とブランドン・ゴームズGMは今冬、クワンをロサンゼルスに連れてこようとチャレンジするだろう」

　ドジャースは今オフ、退団した左翼手マイケル・コンフォートの後釜として、外野手の補強に乗り出している。さまざまな新戦力候補の名前が米メディアで報じられているなか、地元メディアはトレード期限で獲得に乗り出したクワンを、ふたたびターゲットにしていると認識しているようだ。

　現地12月７日から11日にかけて、全球団の編成担当者やGM、選手の代理人やエージェント会社が一堂に会するMLBウィンターミーティングがフロリダ州オーランドで開催。同メディアも、このタイミングで移籍市場に動きが出ると見ている。

「ウィンターミーティングは、取引を成立させるための最適な舞台。レッズとナショナルズでGMを務めた『The Athletic』のジム・ボウデン記者は、“ドジャースはクワンを大歓迎し、ガーディアンズは有望株ホスエ・デポーラを獲得することで、長い目で見れば勝利の取引となるだろう”と伝えた」

　ボウデン記者がトレード要員として名前を挙げたデポーラは、20歳の有望外野手。若手選手が出場する25年オールスターフューチャーズゲームで３ラン本塁打を放って、MVPに選ばれた。即戦力というよりは、将来のスター候補生という位置付けの選手だ。

  『Dodgers Way』は、「ボウデン記者が提示したクワンとデポーラのトレードは、ドジャースにとっていい話過ぎるが、交渉が決裂した先のトレード期限でこの件が議論された可能性があると考えると、実に興味深いエピソードだ」と伝えている。

　それでも、「クワンの契約はあと２年残っているため、ガーディアンズはゴールドグラブ賞４度受賞の外野手を放出する必要がない。実際、小規模市場のクリーブランドは契約最終年を迎える前に選手をトレードに出すことは滅多になく、クワンが例外になるとは考えにくい」とし、「もしドジャースがトレードを成立させるなら、カーディアンズが設定した法外な条件をクリアするしかない。つまりデポーラのような有望選手と、メジャー即戦力選手を放出することだ」と記した。

　はたしてドジャースはトレード期限直前のように、ふたたびクワン獲得に動くのか。同メディアは、「ドジャースにとって、放出できる低コストの若手即戦力はダルトン・ラッシングくらい。デポーラとラッシングの組み合わせが、クワン獲得の対価として少ないのか、多いのか、それとも相応なのか判断するのは難しい。いずれにせよ、デポーラだけでは十分ではないのは明白だ」と見解を示した。

構成●THE DIGEST編集部

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