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ジャッジのMVPは「投票者が一致団結しない限り」確実? 米専門メディアは大谷翔平の受賞予想に「驚きだ」と分析

THE DIGEST編集部

2022.08.19

ともにハイパフォーマンスを見せ続けている大谷(左)とジャッジ(右)。今両雄が最右翼として見られるMVP争いは熾烈を極めている。(C)Getty Images

ともにハイパフォーマンスを見せ続けている大谷(左)とジャッジ(右)。今両雄が最右翼として見られるMVP争いは熾烈を極めている。(C)Getty Images

 ロックアウトの影響で開幕こそ出遅れたメジャーリーグも各地区の優勝争いが佳境に突入している。そのなかでは個人タイトルの行方も注目が集まっているのだが、とくに話題性に富んでいるのが、アメリカン・リーグのMVP争いだろう。

 目下、有力候補として挙げられているのが、ニューヨーク・ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジとロサンゼルス・エンジェルスの二刀流スターである大谷翔平だ。

 ともに今季の成績は凄まじい。とりわけ圧巻なのがジャッジだ。43試合を残してすでに46本塁打、101打点、OPS1.063といずれもメジャートップのスタッツを記録。本塁打に至っては、ロジャー・マリスが作ったア・リーグの年間最多本塁打数(61本)を超える64発という驚異的なペースで打ちまくっている。

 近年のMVP選考の重要な指標となっているbWAR(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標)もジャッジは「6.9」。大谷の投打合わせた数値「6.4」を凌駕している。

 もっとも、大谷を推す声が絶えないのも事実である。なにせ、打つたび、投げるたび、はたまた走るたびに球史に名を刻んでいる。「野球界が見たことのない」(米メディア『Fan Side』)とも称される偉才が、“最も価値がある”とされるのも無理はないのだ。

 そうしたなかで、あらためて30歳の怪物スラッガーをMVPに推挙したのが、ヤンキースの専門メディア『Yanks Go Yard』だ。
 
 日夜、ヤンキースのあらゆる情報を発信している同メディアは、ジャッジが2017年にホセ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ)とのMVPレースに敗れていた過去を取り上げ、「2022年は間違いなくその日がやってくる」と断言した。

「たしかに野球界で最も価値があるとされるショウヘイ・オオタニは壮観だ。しかし、今年は投票者が一致団結して、打撃と投球の能力を併せ持つ球界で最も華やかなタレントにMVPを授けない限りはジャッジが手にするはずだ」

 のちにアストロズが集団で行なっていたと明るみになる「サイン盗みスキャンダル」で物議を醸した2017年。そんな異様な年のMVPレースについて「有権者が満場一致で反セイバーメトリクスの立場を取り、圧倒的な本塁打数を残したジャッジは根性論に真っ向から負けた」とし、こう続けている。

「アルトゥーベが受賞した時ほどの騒動にはならないだろうが、オオタニが獲るとなれば、驚きだ。今年はヤンキースが大崩れすることがない限りはほとんどジャッジだ。オオタニがMVPを獲れないシーズンがあるとすれば、それはおそらくジャッジが本塁打のアメリカン・リーグ記録を破ろうとしているこのシーズンしかない」

 いずれにしても、ハイレベルなレースが続くのは間違いない。そのなかで両雄がいかなるパフォーマンスを見せ続けるのかは大いに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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