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プロ野球

王者オリックスは西川龍馬、2位ロッテは中田翔獲得でさらなる戦力向上を目指すか【パ6球団オフの補強ポイント】<SLUGGER>

藤原彬

2023.11.16

通算打率3割近くとセでは随一のコンタクトヒッター西川。オリックスの攻撃力向上の助けになるはずだ。写真:THE DIGEST写真部

通算打率3割近くとセでは随一のコンタクトヒッター西川。オリックスの攻撃力向上の助けになるはずだ。写真:THE DIGEST写真部

 FA申請期限が過ぎ、いよいよストーブリーグの補強戦線が本格的に始まる。パ・リーグ6球団の補強ポイントやこのオフの課題を改めておさらいしておこう。

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■オリックス
【主な補強ポイント】
・得点力の向上

 メジャーに挑戦する山本由伸の穴埋めは容易でなく、山﨑福也がFA移籍すれば、今季2ケタ勝利を挙げた投手が2人抜けることになる。それでも、リーグ3連覇の原動力となった投手陣は質量ともに充実。課題はむしろ打線で、リーグ最多の109本塁打を放ちながら中位にとどまった得点力に底上げの余地を残す。特に1番打者は出塁率.277、2番は.305とテーブルセッターを固められず、日本シリーズでは阪神相手に差を見せつけられた。その点、広島からFA宣言した西川龍馬を補強できれば改善が望める。山本のポスティングマネーを活用すれば、疲労が心配されるブルペンにペルドモ(ロッテ)も加えられそうな懐事情だ。

■ロッテ
【主な補強ポイント】
・打線全体のパワーアップ

 ポランコが本塁打王、ペルドモが最優秀中継ぎ投手に輝くなど、助っ人2人の貢献度は大きかったが、ともに流出の可能性が囁かれている。打線は2ケタ本塁打を放った日本人選手が2人だけで、若手の伸び悩み感も否めず、ポランコが退団するなら代わりを探す必要がある。大学球界屈指の好打者・上田希由翔がドラフト1位で入団も1年目から優良助っ人の代わりは荷が重く、噂されていたように巨人から自由契約になった中田翔を獲得できれば状況打破が近づく。茶谷健太や石川慎吾に続いて、他球団で芽が出なかった選手も発掘したい。

 
■ソフトバンク
【主な補強ポイント】
・打線の左右バランス改善

 大補強を展開しながら3位に終わり、オフに入って早くも積極的に動いている。長打力向上のため、トレードで巨人からウォーカーを獲得すると、続いて抑えのオスナを4年40億円規模の大型契約で引き留め成功。オリックスからFAとなった先発左腕の山﨑福也獲得に動く可能性もある。打線は左打者偏重で、右打ちのウォーカー獲得もバランス改善を目指しての動きだったが、さらに西武からFA宣言した山川穂高も狙っていて、4年総額20億円の大型契約を提示する見込みだ。

■楽天
【主な補強ポイント】
・パワーピッチャーの獲得

 防御率リーグワーストと低迷した投手陣から、絶対的守護神の井裕樹がメジャー挑戦で退団確実。高齢化が指摘され続けている先発陣には大きな上積みが望めそうになく、リーグで最も連投が多かったブルペンはさらなる負担増が避けられない状況。投手陣は全体的に奪三振能力が低いのも課題で、助っ人も含めてパワーピッチャーを獲得したい。浅村栄斗の相棒となり得る強打者の不在も積年の課題だ。そんな中、FA権を得ていた茂木栄五郎の残留は朗報。今季はほとんど稼働できなかったが、本来の実力を考えれば来季への小さくはない“補強”だろう。
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