ライバル韓国を破って２-１の勝利。アジアチャンピオンシップに臨んでいる若い侍ジャパンが連勝を飾り決勝進出を決めた。

　殊勲となる一打を打ったのは１点リードの４回裏、ソロ本塁打をバックスクリーンに放り込んだ万波中正だ。

「本当に打った瞬間にいい手応えがありました、最高の１本がバックスクリーンに飛び込んだ。なんとか次の１点に繋がる１本を打ちたいなと思っていたので、ベストな結果になってよかった」

　そんな万波が刺激を受けているのが、同世代たちだ。昨日、本塁打を打った森下翔太（阪神）などから大きな刺激を受けているという。この日の１本もまさに、そんな気持ちから生まれたものだ。

　今回の代表チームがWBCなどの制限のない侍ジャパンと一線を画すのはメンバー構成が同世代で占められているところだ。
  　万波は熱い思いを語る。

「昨日の森下選手のホームランは刺激になりました。本当にああいう所で打てるのが何より凄いなと思います。昨日の試合は今日よりも緊張感が本当にあって、試合展開もヒットもなかなか出ないし、試合は動かないというなかで打てるというのは本当に凄い選手だなと改めて思いました。同世代には負けたくない気持ちだったり、自分も頑張りたいなという気持ちにさせてくれるので、 本当にありがたい時間を過ごしているなと思います」

　森下に続くホームランはこの世代の反撃の狼煙のようにも感じたものだ

　万波、森下の世代は夏の甲子園100回大会を飾ったいわゆる“黄金世代”だ。このチームの代表では「２番・ショート」を務める小園海斗（広島）や、今年3月、万波とともにWBCサポートメンバーに名を連ねた藤原恭大（ロッテ）、万波とチームメイトの野村佑樹（日ハム）などである。

　このほか、根尾昂（中日）や吉田輝星（日本ハム）らも、その代表的な選手だが、軒並み伸び悩みの中にいたというのは紛れも無い事実である。