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名捕手バスター・ポージーの後継者と目された元超有望株が事実上の戦力外…ジョーイ・バートは新天地で開花できるのか<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2024.04.01

がっしりした体格からの強打や鉄砲肩は魅力だったバートだが、三振が多すぎてポージーの後継者にはなれなかった。(C)Getty Images

がっしりした体格からの強打や鉄砲肩は魅力だったバートだが、三振が多すぎてポージーの後継者にはなれなかった。(C)Getty Images

 昨オフに8年8200万ドルで契約延長したジャクソン・チョーリオ(ブルワーズ)が開幕戦で1番打者としてデビューし、ワイアット・ラングフォード(レンジャーズ)も猛打を発揮するなど、今季も開幕直後からトップ・プロスペクトたちの活躍ぶりが大いに話題になっている。だが、その裏でかつてのトップ・プロスペクトがひっそりと事実上の戦力外となった。2018年ドラフト全体2位で入団したジャイアンツに入団した捕手のジョーイ・バートだ。

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 バートはジェイソン・バリテック、マット・ウィーターズら数々の名捕手を輩出したジョージア工科大の出身。自らも18年には大学No.1捕手に贈られるジョニー・ベンチ賞を受賞し、同年のドラフトでジャイアンツから全体2位で指名された。

 当時のジャイアンツは、オールスター選出7度、12年にはMVPも受賞したスーパースター捕手バスター・ポージーに衰えが見え始めていた。その後継者として期待されたバートは順調にマイナーの階段を上り、20年開幕前に発表されたMLB.comプロスペクト・ランキングでは「広角に長打を放つ打撃と投手陣へのリーダーシップで、今季中にポージーを押しのけて正捕手になる可能性もある」と太鼓判を押されていたほどだった。

 同年メジャーデビューを果たし、ポージーが引退した直後の22年は、開幕戦で同年のサイ・ヤング賞投手サンディ・アルカンタラ(マーリンズ)から一発を放つなど97試合に出場、一時は正捕手の座をつかみかけていた。
 
 だが、毎年35%前後の三振率を記録するなど大型扇風機ぶりがネックとなって打撃で伸び悩み。また、守備面でも不安を露呈し、昨季は好守のパトリック・ベイリーに正捕手の座を奪われてしまい、夏以降は盛んにトレードの噂が飛び交うようになった。ベテラン捕手のトム・マーフィーも入団した今季は、第2捕手の座も奪われてしまった。

 今回、DFAとなって40人ロースターから外れることになったバート。今後はウェーバーにかけられ、もし獲得に名乗りを上げる球団が出てくればトレード、出なかった場合はジャイアンツの3Aで再びチャンスを待つ公算が高い。

 まだ27歳。打席数は少ないとはいえハードヒット率などでは優秀な数字を残していて、メジャーの正捕手への道が完全に断たれたわけでは決してない。18年ドラフト全体2位指名のポテンシャルが新天地で完全開花することに期待したい。

構成●SLUGGER編集部

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