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アメリカの歴代最多はボンズの762本。大谷の次なる目標は韓国出身チュ・シンスのアジア記録か【MLB出身国別通算本塁打記録保持者】<SLUGGER>

藤原彬

2024.04.25

アメリカの歴代最多はもちろんボンズ(左)の762本。大谷(中)の次の目標はチュー(右)が持つアジア最多記録218本塁打となる。(C)Getty Images

アメリカの歴代最多はもちろんボンズ(左)の762本。大谷(中)の次の目標はチュー(右)が持つアジア最多記録218本塁打となる。(C)Getty Images

 4月21日(現地)、大谷翔平(ドジャース)が日本人選手歴代単独トップに躍り出るメジャー通算176号本塁打を叩き込んだ。これからのキャリアでアーチを描けば、その度に記録は更新される。それでは、他国出身者の歴代最多にはどのような面々が名を連ねているだろうか。主な国の選手たちを紹介しよう。

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【アメリカ】バリー・ボンズ 762本
【ドミニカ共和国】アルバート・プーホルス 703本
【キューバ】ラファエル・パルメイロ    569本
【ベネズエラ】ミゲル・カブレラ 511本
【プエルトリコ】カルロス・デルガド 473本
【カナダ】ラリー・ウォーカー 383本
【パナマ】カルロス・リー 358本
【ジャマイカ】チリ・デービス 350本
【メキシコ】ビニー・カスティーヤ 320本
【韓国】チュ・シンス 218本


 アメリカ出身者最多は言わずと知れたボンズ。通算762本はメジャー史上でも並ぶ者がいない金字塔だ。キャリア前半は走攻守トータルパッケージだったオールラウンダーは、2001年にシーズン歴代最多記録の73本を打ち立てるなど、30歳以降で509本もの本数を積み上げた。ステロイドの力を借りていたとの疑惑も濃いが、年齢を重ねても驚異的なパワーを発揮し続けた事実は、今年で30歳を迎える大谷とっても刺激になるのではないだろうか。

 サミー・ソーサ(609本)、マニー・ラミレス(555本)、デビッド・オティーズ(541本)と数々のスラッガーを輩出したドミニカ共和国のNo.1は一昨年限りで引退したプーホルス。通算703本はMLB全体でも歴代4位に位置する。メジャーデビューした01年から歴代最長の12年連続で30本をクリア。18~21年途中まではエンジェルスで大谷とチームメイトで、当時すでに全盛期を過ぎてはいたが、大谷からも多大な尊敬を集めていた。
 少年時代にキューバからアメリカに移住したパルメイロは史上でも7人しかいない通算500本塁打&3000安打をクリア。本塁打王獲得こそないが、地道に本数を積み重ねた。ただ、05年、通算3000安打達成直後に薬物使用が発覚し、殿堂入りの道はほぼ閉ざされてしまった。

 キューバ出身者では、少年時代にアメリカへ移り住んだラファエル・パルメイロの通算569本がトップだ。先述の2人とは違いホームランキングには届かず、ステロイド使用の疑念もぬぐえないが、500本と3000安打にたどり着いた打者は球史でも7人のみ。遅咲きである点も上記2人と異なり、28歳になるシーズンまで30本塁打到達はなかったが、30歳を迎えてから9年連続で38本以上と迫力を増した。

“ミギー”の愛称で親しまれ、昨季限りでユニフォームを脱いだカブレラは、12年に45年ぶりの三冠王に輝いた真のスラッガー。フィールドのあらゆる方向へ見事に打ち分ける打撃の完成度の高さは歴史上でも屈指で、通算500本塁打&3000安打&の打率3割以上を維持した打者は、MLB史上他に3人しかいない。

 大谷の次なるマイルストーンは、チュ・シンス(韓国)が保持するアジア出身者記録の218本だろう。あと41本で、今季中の達成は無理だとしても、来季早々には追い抜くはずだ。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。X(旧ツイッター)IDは@Struggler_AKIRA。

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