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MLB

“究極の選択”――大谷とジャッジはどちらが優れているのか? MLBの球団幹部、スカウトが下した答えとは...【前編】<SLUGGER>

マーク・ファインサンド

2025.06.03

現代のMLBを代表する2人のスーパースター。果たしてどちらが上なのだろうか?(C)Getty Images

現代のMLBを代表する2人のスーパースター。果たしてどちらが上なのだろうか?(C)Getty Images

 2021年以降、大谷翔平(ドジャース)は100年以上誰も成し得なかったことを次々に達成して球界を驚かせ続けている。

【動画】前年のMVPが初回に圧巻の競演! ジャッジ&大谷がワールドシリーズの再戦でホームランを放つ

 過去4年間で満票MVPを3度も受賞し、残る1年は2位。その間、オールスターに4度出場し、シルバースラッガーを3度獲得。サイ・ヤング賞投票で4位に入ったこともある。MLB史上初めて50本塁打&50盗塁も達成した。その一つ一つの業績が、大谷伝説をさらに大きなものにしている。

 大谷は球界で最も恐れられている強打者の一人にして、同時に最も才能あふれる投手の一人もである。6フィート3インチ(約193cm)の身体に詰め込まれた彼のスキルにファンやコーチ、スカウト、選手仲間は驚嘆し、次のような思いを抱く。自分たちは今、史上最も偉大なプレーヤーを目の当たりにしているのではないか?

 「私たちは彼のような選手をもう一度見ることができるのか、それとも彼は本当にユニコーンなのか」とあるナ・リーグ球団のスカウトは言う。「リーグ最高の打者であるということだけ十分すごいことなのに、同時にリーグ屈指の好投手でもあるなんて、そんな選手は聞いたことがない」

 そんな中、もう一人の大型スラッガーが2度目の右肘靭帯手術からの復帰を目指す大谷とメジャーリーグ最高の選手の座を争うかのように、アメリカ大陸の反対側で活躍を続けている。

「アーロン・ジャッジ(ヤンキース)はまさにモンスターだ」とあるアメリカン・リーグ球団の幹部は語った。「ここ100年間で最高の右打者として名乗りを上げようとしている」

22年、ジャッジはア・リーグ新記録となる62本塁打を放って初のMVPに輝いた。28の1位票を集めたが、満票には2票及ばなかった。残りの2票は? 当時エンジェルスに在籍していた大谷に投じられた。 
「ジャッジと大谷のどちらが優れているかを決めるなんで、まるでチョコレートとバニラ、どっちのアイスクリームが美味しいかを決めるようなものだ」とナ・リーグ球団のスカウトは言う。「2人とも素晴らしい選手だ。どっちを選んでも間違いじゃない」

 大谷が投手としても活躍している時であれば、彼が球界最高の選手であることを疑う余地はほとんどない。だが、彼は23年8月23日を最後にマウンドからずっと遠ざかっている。右肘靭帯再建手術からのリハビリも、ドジャースが思い描いてたより進みは遅い。

 ここで1つの問いが浮かぶ。大谷がDHに限定された場合、ジャッジが「球界最高の選手」の称号を勝ち取るチャンスが出てくるのではないか?

「回答不可能な問題だ!」と某ナ・リーグ球団の幹部は語る。「現時点ではジャッジだと言っておこう。だがそれは、大谷がDHに限定されているからだ。2人とも攻撃力はほとんど互角で、守備が決め手になった。攻撃面で言うと、打率や出塁能力ではジャッジがわずかに上回るが、大谷は走塁で補っている。もっとも、大谷がマウンドに戻ってきたら彼の勝ちだね」 
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