ロサンゼルス・エンジェルスの菊池雄星が現地６月９日、アスレティックス戦に先発登板。今季最長となる７回1/3（104球）を投げて１安打無失点、５奪三振の快投で２勝目を挙げた。降板時には本拠地ファンが総立ちのスタンディングオベーションで左腕を称えた。
【動画】菊池雄星が８回途中５K１失点の快投

　初回、菊池は先頭を空振り三振に仕留めるなど、立ち上がりを三者凡退に打ち取りリズムに乗った。２回以降は直球とスライダーを中心にチェンジアップ、カーブなどを交えてアスレティックス打線に的を絞らせず、スコアボードにゼロを刻んだ。

　パーフェクト投球を続けていた菊池は５回１死からマックス・マンシーに初安打を許したが、次打者を見逃し三振。ルイス。ウリアスには四球を与えて２死一、二塁と得点圏にランナーを背負うが、８番ウィリー・マッカイバーを三ゴロに仕留めた。

　６、７回はいずれも三者凡退に抑えた菊池は８イニング目も続投。先頭のニック・カーツを空振り三振にしたところでロブ・ワシントン監督が交代を告げ、マウンドを降りた。

　４点リードしたエンジェルスは８回に３点を挙げ、７対４で勝利。菊池の好投が報われ、チームは同地区のカード初戦を制した。
  　アスレティックス打線を封じ込めた日本人左腕に現地メディアは軒並み高い評価だ。カリフォルニア州の日刊紙『San Gabriel Valley Tribune』は菊池の快投がチームを勢い付かせたと記し、「キクチは、５回にマンシーがシングルヒットを打つまで、打者一巡をすべてアウトにした。そのあとアスレティックスの打者10人のうち９人をアウトにして登板を終えた。104球の熱投で５奪三振、１四球を記録した」と称えた。

　別の日刊紙『The Orange County Register』、大手の『Los Angeles Times』もエンジェルスをけん引する背番号16に注目。33歳のベテラン左腕の力投に賛辞を送った。

　菊池は５月23日のマイアミ・マーリンズ戦以来の白星をゲット。今季初めて防御率を２点台に乗せて2.92とした。ここからさらに白星を積み重ねるのか、左腕の活躍に期待だ。

構成●THE DIGEST編集部

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