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日本代表

「“ルカ・マジック”だ」日本バスケ界の次世代PG、テーブス流河が強豪相手に躍動!大学最高峰NCAAで「自信になる」パフォーマンス<DUNKSHOOT>

杉浦大介

2025.12.06

現在21歳、大学バスケの最高峰NCAAで2年目を迎えたテーブスが存在感を高めている。(C)Getty Images

現在21歳、大学バスケの最高峰NCAAで2年目を迎えたテーブスが存在感を高めている。(C)Getty Images

「“ルカ・マジック”がコンテにやってきた!」

 NBAのスーパースター、ルカ・ドンチッチが大活躍した時に使われる謳い文句が、12月3日の夜はテーブス流河(るか)のものとなった。

 ボストン・カレッジがホームのコンテ・フォーラムにルイジアナ州大(LSU)を迎えた一戦。テーブスが3ポイントを決めた際、実況アナウンサーはそう叫んだ。この試合を見たファン、関係者は誰も大袈裟だとは思わなかっただろう。

 この日、テーブスは27分15秒のプレータイムでチーム最多の14得点(フィールドゴール6/11、3ポイント2/4)、4リバウンド、2アシストをマーク。特に後半だけで12得点をあげ、ハーフタイムの時点では11点のビハインドを負っていたボストン・カレッジが一時逆転する原動力となった。

 残念ながらチームは終盤のリードを守り切れず、延長の末69-78で敗れたが、過去にピート・マラビッチ、シャキール・オニール、ベン・シモンズといった大物NBAプレーヤーを輩出し、今季は開幕から7戦全勝中のLSUを撃破する目前まで迫った。
 
 テーブスは最終的にプレータイム、得点、リバウンド、フィールドゴール成功数ですべてキャリアハイ(得点は最多タイ)を記録。途中出場から地元アリーナを沸かせ、試合後は今季初めて全体会見に登場した際には「負けてしまったので、個人のスタッツは意味ない」と悔しさを滲ませたが、それでもやはり手応えは感じたようではあった。

「今季ここまでで一番の強豪との対戦だった。スケジュールをマルで囲んでいた試合でした。そういった相手でも、自分はこういうプレーができるというのはものすごい自信になりました」

 事前の予想では圧倒的にLSUが有利だったゲームが接戦となり、ファンを熱狂させるスリリングな内容になったのは、紛れもなくテーブスの功績だった。試合を中継したテレビの放送席も大興奮。冒頭のように、実況アナウンサーが“ルカ・マジック”という言葉を使ったのは1度や2度ではなかった。

 ボストン・カレッジで2年目を迎えたテーブスにとって、今季が極めて重要なシーズンであることは間違いない。

 夏には日本代表のディベロップメントキャンプに参加し、アジアカップ前の国際親善試合で初のA代表デビュー。兄のテーブス海と代表でチームメイトになったことでも大きな注目を集めた。アジアカップ出場こそ叶わなかったが、「2028年のロサンゼルス五輪に兄と一緒に出場すること」を大目標に掲げる新鋭にはステップアップの季節となった。
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