ワールドカップ（Ｗ杯）イヤー初戦で、日本代表が会心の勝利を収めた。

　２月23日、群馬県の高崎アリーナで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023アジア地区予選」Window６が行なわれ、日本代表（FIBAランキング38位）が格上のイラン（同20位）に96－61で勝利。国内組のみのメンバーで、アジア最上位国を一蹴してみせた。

　８月25日に開幕するＷ杯の開催地としてすでに出場権を獲得している日本は、富樫勇樹（千葉）、比江島慎（宇都宮）、吉井裕鷹（Ａ東京）、井上宗一郎（渋谷）に加えて、今月日本国籍を取得し、代表デビューとなるホーキンソン ジョシュ（信州）の５人が先発。序盤から208cmの高さと巧さを併せ持つホーキンソンを中心に攻撃を組み立て、Ｗ杯出場当落線上のイランと互角の勝負を展開する。

　第１クォーター中盤からは河村勇輝（横浜ＢＣ）がコートに入ると、21歳のスピードスターは素早いディフェンスに３ポイント２本とレイアップで８点を奪取。日本が22－16とリードして同クォーターを終えた。

　さらに第２クォーター、新戦力が躍動する。ホーキンソンが３ポイントで代表初得点をあげると、同じく代表デビューとなった東海大２年生の19歳・金近廉がレイアップに２本の３ポイントを沈める堂々の活躍。前半最後には富樫が３ポイントを突き刺し、52－29の23点差で折り返した。
  　後半も日本の勢いは止まらない。スタートからコートに立った河村とホーキンソンの絶妙な連携からのダンクでリードを広げると、第３クォーター終盤はテーブス海（滋賀）や金近の活躍により、75－45の30点差で第４クォーターへ。

　第４クォーターも富樫、河村、テーブスの３人のPGがゲームをコントロールしたほか、金近の長距離砲が止まらず、快勝した日本。最終的に金近が６本の３ポイントを含む最多の20得点、ホーキンソンが17得点、11リバウンド、４アシストと代表デビューの２人がチームを牽引。河村が３ポイント３／３で15得点、４アシスト、テーブスも同２／２で15得点、５アシストと途中出場のPGも好アピールを見せた。なお、３ポイントはチーム全体で37本放って17本成功、成功率45.9％で、16.7％（24本中４本）のイランを寄せつけなかった。

　日本はＷ杯予選６勝5敗で、グループＦの３位（イランは同率で４位）。次戦は26日（日）、再び高崎で同６位のバーレーンと対戦し、予選全日程を終える。

構成●ダンクシュート編集部