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高校野球

【甲子園を沸かせた好選手│13日目】激戦に終止符を打った県岐阜商・坂口はさすがの勝負強さ、東洋大姫路・木下の好投も光る

THE DIGEST編集部

2025.08.20

坂口は延長11回、レフト前にサヨナラタイムリーを放ち、センバツ覇者の横山を倒した。写真:THE DIGEST写真部

坂口は延長11回、レフト前にサヨナラタイムリーを放ち、センバツ覇者の横山を倒した。写真:THE DIGEST写真部

 準々決勝の4試合が行われた大会第13日。いずれも強豪同士の対戦ということでスタンドには大勢の観客が詰めかけていたが、その前でまず見事なプレーを見せたのが山梨学院の横山悠(3年・捕手)だ。

 1点を追う2回の第1打席で変化球をしっかり見極めると、ストレートをとらえて同点のソロホームランをレフトスタンドに叩き込んで見せた。チームはこの横山の一発をきっかけに一挙5点を奪い逆転に成功。その後の2打席は送りバントと死球だったが、6回の第4打席にはセンター前へのタイムリー、7回の第5打席では押し出しの四球を選び、2打数2安打3打点と4番としての役割を見事に果たした。

 これで今大会の成績は10打数8安打で打率8割という驚異的な数字となっている。また守備でも菰田陽生(2年・投手)、檜垣瑠輝斗(2年・投手)というタイプの異なる下級生投手2人をリードし、京都国際の反撃を封じ込めた。4月のU-18侍ジャパン強化合宿にも召集されているが、大会後に行われるU-18W杯のメンバーに選ばれる可能性も高い。

 第3試合は延長11回タイブレークにもつれ込む接戦となったが、試合を決める活躍を見せたのが県岐阜商の4番・坂口路歩(3年・一塁手)だ。2点をリードした5回の第3打席では高めのストレートを強烈に引っ張ってライト線へ運ぶタイムリーツーベースで貴重な追加点を叩き出すと、ツーアウト一・三塁で迎えた11回の第6打席では奥村頼人(3年・投手)のストレートに逆らわずにレフト前に運ぶサヨナラ打を放ち、試合に終止符を打った。
 地方大会から調子が上がっていなかったが、たくましい体格とパワーは魅力で、無駄な動きのないスウィングも光る。ここまで4試合で放った4本のヒットがすべてタイムリーであり、ここ一番の勝負強さも見事だ。準決勝でもそのバットがチームの命運を握ることになりそうだ。。

 第4試合は戦前の予想とは異なりロースコアの接戦となったが、敗れた東洋大姫路で見事だったのがエースの木下鷹大(3年・投手)。2回のノーアウト満塁のピンチから登板し、タイムリーと犠牲フライで2点は失ったものの、その後は粘り強い投球を披露。5回以降の5イニングは一人の走者も許さないパーフェクトピッチングで、8回を投げて無失点と試合を立て直して見せた。

 昨年秋までは故障もあって目立った成績を残していなかったが、春以降の成長ぶりは見事という他ない。大学でさらに力をつければ将来的にはドラフト候補となる可能性も高いだろう。

構成●THE DIGEST写真部

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