プロ野球は９月７日、阪神が広島を２対０で下し、２年ぶり７度目のリーグ優勝を果たした。1990年の巨人を上回り、２リーグ制後ではNPB史上最速Ｖ。藤川球児監督は球団創設90周年で初めて新人指揮官としてリーグ制覇を成し遂げた。

　歴史的な独走Vだ。２位の巨人に17ゲーム差、しかも阪神以外の５球団が借金を抱える異常事態で貯金を独占。勢いそのまま一気にペナントレースを制した。

　試合後、藤川監督は優勝インタビューの中で「143試合のペナント（レース）を取る、その１チームだけがチャンピオンですから。我々がリーグチャンピオンです」とキッパリ言い切り、リーグ覇者として胸を張った。
  　現役時代から慣れ親しんだ本拠地で５度宙を舞った。藤川監督は熱烈な応援で甲子園球場を満員にした虎党に向かってメッセージを求められると、「３月には（ロサンゼルス・）ドジャースと（シカゴ・）カブスも倒しました」と切り出し、笑いを誘った。

　続けて、「私が生まれる前からですけど、阪神タイガースファンというのは、いま最も日本で熱いファンだと。これから（球団創設）100周年に向けてまだ10年ありますけど、ぜひタイガースの伝統を今後も引き続きつなげていただいて、世界に誇れる阪神タイガースにしていきましょう！」と呼びかけ。スタンドから割れんばかりの大歓声が上がり、45歳の指揮官へ「球児」コールが湧き起こった。

　縦じまユニホームの伝統を知る男が就任１年目で頂点に立った。​​​​​​

構成●THE DIGEST編集部

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