フィラデルフィア・フィリーズのロブ・トムソン監督は、昨季までロサンゼルス・ドジャースに在籍していたウォーカー・ビューラー投手がドジャース打撃陣の情報をフィリーズ投手コーチに提供した可能性について言及した。

　ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』は現地10月５日、トムソン監督の「彼（ビューラー）は我々の投手コーチ陣に何らかの情報を共有したと思う」とのコメントを紹介。昨季ワールドシリーズの胴上げ投手になるなど２度の世界一に貢献した右腕が、今度は強力なライバルの一員として連覇の障壁になっていると示唆した。

　ビューラーは昨オフにフリーエージェントとなり、ボストン・レッドソックスに１年契約で入団。MLBキャリアで初めてドジャース組織を離れたビューラーだったが、新天地での成績は23登板で防御率5.45と振るわず。８月末にDFA（事実上の戦力外）となり、直後にフィリーズとマイナー契約を結んだ。
  　９月12日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦でメジャー契約を結び、フィリーズでのデビューを飾ると、５回１失点、被安打５、与四死球２、３奪三振で勝利投手に。結果的に３登板（２先発）で３勝、防御率0.66と目覚ましい活躍で地区優勝に貢献した。

　トムソン監督はビューラーについて「まるでザック・ウィーラー（フィリーズのエース右腕、胸郭出口の手術で今季絶望）がいるようだ。彼（ビューラー）は勝者だ。独特のオーラがあるね」と絶賛。さらに「素晴らしいチームメイトでもある。彼はクラブハウスのあらゆる面で中心人物で、一緒にいて楽しい人だ」と続けた。

　ビューラーは３対５で敗れた第１戦は登板機会なし。トムソン監督によると、今シリーズ、ビューラーが登板するとすればリリーフ起用だという。具体的な投球イニング数については未定だというが、いずれにしてもドジャースにとって大きな脅威になりうるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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