10月23日にドラフト会議が行われる。各チームの育成状況や補強ポイントを踏まえた上で、「誰を指名するか」ではなく「誰を指名するべきか」という観点からドラフトを展望する。８年ぶりの最下位に沈んだロッテはどのような戦略で臨むべきだろうか。
【基本方針】
即戦力重視
【補強ポイント】
●即戦力の先発投手
●将来のリリーフエース候補
●野球ＩＱの高い即戦力内野手
【理想の指名】
１位：竹丸和幸（投手／鷺宮製作所）
３位：大川慈英（投手／明治大）
５位：小濱佑斗（内野手／沖縄電力）
今季のロッテは開幕３連戦でソフトバンクをスウィープする最高のスタートを切ったが、最終的には８年ぶりのリーグ最下位でシーズンを終えた。12球団ワーストとなる25度の完封負けを喫し、チーム防御率3.60もリーグ最下位と投打両面で大きな課題が残り、吉井理人監督が辞任。来季はサブロー新監督の下で再建を図る。
チーム成績は軒並み低迷したものの、投手では田中晴也や木村優人、野手では昨年のドラフト１位の西川史礁や寺地隆成といった若手が台頭するなど明るい兆しもある。今年は投手を中心にさらなる競争を促しつつ、再建を進められるような即戦力の選手を軸とした指名が望ましい。
種市篤暉、小島和哉に次ぐ存在が定まっていない現状、１位では１年目からローテーション争いに加わるような投手を獲りたい。そこで推薦したいのが竹丸和幸（鷺宮製作所）だ。140キロ台中盤から後半を計測するストレートを軸にスライダー、チェンジアップなどの変化球を操り、すべての球種を勝負球にできる実戦向きなタイプ。左打者を苦にしない先発左腕という点においても現有戦力と差別化しやすく、将来的にはローテーションの柱としての活躍にも期待が持てる。
また、救援失敗が目立っていたリリーフ陣の建て直しも補強ポイントで、８～９回を任せられるような投手を狙っていきたい。そんな将来のリリーフエース候補として期待できるのが、大川慈英（明治大）だ。淀みないフォームから最速155キロを計測するストレートはホップ成分が強く、空振りやフライを奪うのに極めて有効。加えてカットボールやチェンジアップといった変化球も持ち合わせており、短いイニングでは攻略が困難。大川だけでなくリリーフとして面白そうな投手は多く、中位～下位にかけて複数指名する選択肢もあり得る。
投手に比べると若手への世代交代が進んでいる印象の野手陣だが、確固たるレギュラーと呼べる存在はほぼ皆無。特に中村奨吾が腰を手術し、藤岡裕大のＦＡ権行使の可能性も残る二遊間は厚みを持たせたいところだ。
ドラフト候補として語られる機会こそ少ないものの、高卒７年目の社会人・小濱佑斗（沖縄電力）は隠れた即戦力候補として注目の選手。もともと持ち合わせていた高い身体能力に加えて毎年技術面に磨きがかかり、今季は長打力も増してきた。Honda熊本の補強選手として出場した今夏の都市対抗野球では平凡なショートゴロを内野安打にする脚力で強烈な存在感を発揮。サブロー新監督は「野球ＩＱの高い選手」を求めており、レベルの高い社会人野球の環境に７年も身を置いた小濱はまさに適任と言えそうだ。
文●やまけん
【著者プロフィール】
1999年生まれ、千葉県出身。「一人でも多くのアマチュア野球選手がスポットライトを浴びてほしい」という思いから、関東を中心に全国のアマチュア野球の試合を年間約150試合を球場で観戦するアマチュア野球観戦者。X（旧）Twitter→@yam_ak_en
【記事】【2025ドラフト候補ランキング最終版│１～10位】創価大・立石、健大高崎・石垣、青山学院大・中西の“BIG3”に続くのは一体誰だ!?＜SLUGGER＞
【記事】【2025ドラフト候補ランキング最終版│11～20位】早稲田大・伊藤ら注目大学生投手が続々登場、急成長中の花園大・藤原の順位は？＜SLUGGER＞
【記事】【2025ドラフト候補ランキング最終版│21～30位】１位候補にも挙げられる青山学院大・小田、仙台大・平川ら大学球界の好打者たちに注目＜SLUGGER＞
【基本方針】
即戦力重視
【補強ポイント】
●即戦力の先発投手
●将来のリリーフエース候補
●野球ＩＱの高い即戦力内野手
【理想の指名】
１位：竹丸和幸（投手／鷺宮製作所）
３位：大川慈英（投手／明治大）
５位：小濱佑斗（内野手／沖縄電力）
今季のロッテは開幕３連戦でソフトバンクをスウィープする最高のスタートを切ったが、最終的には８年ぶりのリーグ最下位でシーズンを終えた。12球団ワーストとなる25度の完封負けを喫し、チーム防御率3.60もリーグ最下位と投打両面で大きな課題が残り、吉井理人監督が辞任。来季はサブロー新監督の下で再建を図る。
チーム成績は軒並み低迷したものの、投手では田中晴也や木村優人、野手では昨年のドラフト１位の西川史礁や寺地隆成といった若手が台頭するなど明るい兆しもある。今年は投手を中心にさらなる競争を促しつつ、再建を進められるような即戦力の選手を軸とした指名が望ましい。
種市篤暉、小島和哉に次ぐ存在が定まっていない現状、１位では１年目からローテーション争いに加わるような投手を獲りたい。そこで推薦したいのが竹丸和幸（鷺宮製作所）だ。140キロ台中盤から後半を計測するストレートを軸にスライダー、チェンジアップなどの変化球を操り、すべての球種を勝負球にできる実戦向きなタイプ。左打者を苦にしない先発左腕という点においても現有戦力と差別化しやすく、将来的にはローテーションの柱としての活躍にも期待が持てる。
また、救援失敗が目立っていたリリーフ陣の建て直しも補強ポイントで、８～９回を任せられるような投手を狙っていきたい。そんな将来のリリーフエース候補として期待できるのが、大川慈英（明治大）だ。淀みないフォームから最速155キロを計測するストレートはホップ成分が強く、空振りやフライを奪うのに極めて有効。加えてカットボールやチェンジアップといった変化球も持ち合わせており、短いイニングでは攻略が困難。大川だけでなくリリーフとして面白そうな投手は多く、中位～下位にかけて複数指名する選択肢もあり得る。
投手に比べると若手への世代交代が進んでいる印象の野手陣だが、確固たるレギュラーと呼べる存在はほぼ皆無。特に中村奨吾が腰を手術し、藤岡裕大のＦＡ権行使の可能性も残る二遊間は厚みを持たせたいところだ。
ドラフト候補として語られる機会こそ少ないものの、高卒７年目の社会人・小濱佑斗（沖縄電力）は隠れた即戦力候補として注目の選手。もともと持ち合わせていた高い身体能力に加えて毎年技術面に磨きがかかり、今季は長打力も増してきた。Honda熊本の補強選手として出場した今夏の都市対抗野球では平凡なショートゴロを内野安打にする脚力で強烈な存在感を発揮。サブロー新監督は「野球ＩＱの高い選手」を求めており、レベルの高い社会人野球の環境に７年も身を置いた小濱はまさに適任と言えそうだ。
文●やまけん
【著者プロフィール】
1999年生まれ、千葉県出身。「一人でも多くのアマチュア野球選手がスポットライトを浴びてほしい」という思いから、関東を中心に全国のアマチュア野球の試合を年間約150試合を球場で観戦するアマチュア野球観戦者。X（旧）Twitter→@yam_ak_en
【記事】【2025ドラフト候補ランキング最終版│１～10位】創価大・立石、健大高崎・石垣、青山学院大・中西の“BIG3”に続くのは一体誰だ!?＜SLUGGER＞
【記事】【2025ドラフト候補ランキング最終版│11～20位】早稲田大・伊藤ら注目大学生投手が続々登場、急成長中の花園大・藤原の順位は？＜SLUGGER＞
【記事】【2025ドラフト候補ランキング最終版│21～30位】１位候補にも挙げられる青山学院大・小田、仙台大・平川ら大学球界の好打者たちに注目＜SLUGGER＞
