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プロ野球

【アマチュア野球ウォッチャーやまけんのドラフト採点】阪神、ロッテは納得の高評価。高校生を大量指名したオリックスは...<SLUGGER>

やまけん

2025.10.25

大学No.1スラッガーの立石を指名した阪神は2位以降も会心のドラフトだった。写真:THE DIGEST写真部

大学No.1スラッガーの立石を指名した阪神は2位以降も会心のドラフトだった。写真:THE DIGEST写真部

 投打の目玉候補に挙げられた立石正広(創価大)、石垣元気(健大高崎高)に加え、最大のサプライズだった佐々木麟太郎(スタンフォード大)の競合と非常に盛り上がった2025年のドラフト。各球団とも好指名が目立ったが、その中で個人的な注目ポイントをもとに12球団の指名を採点した。

▼ヤクルト:83点

1位で打力と守備力を兼ね備えた松下歩叶(法政大)の単独指名に成功。MLBに挑戦する村上宗隆の穴を埋める三塁としてだけでなく、山田哲人の後の二塁手としての起用も視野に入る。2位の松川玲央(城西大)は故障の影響で今秋こそ思うようなパフォーマンスを発揮できていないが、脚力とコンタクト能力を兼ね備えており、将来的に攻撃面で価値を発揮できることに期待したい。喫緊の課題である投手整備と将来の野手強化の両立を可能な限り目指した印象を受けた。

▼ロッテ:95点

2球団競合の末、石垣元気(健大高崎高)の指名に成功。順調にステップアップできれば、5年後には球界を代表するエースを目指せる逸材だ。2位の毛利海大(明治大)、5位の冨士隼斗(日本通運)も今季課題となった投手陣の強化にはうってつけ。その中で、将来の中軸候補として櫻井ユウヤ(昌平)の指名は会心の一手とも言える。欲を言えばもう少し内野手を確保したかったかもしれないが、全体を通してほぼ理想的な指名ができた印象だ。

▼広島:93点

1位の平川蓮(仙台大)は左右両打席で長打があり、加えて走れる希少性の高い逸材。2位の齊藤汰直(亜細亜大)は縦の角度で勝負できる投手で、先発としてもリリーフとしても活路を見出せそうだ。チームのニーズに合致する即戦力性と将来性を両睨みした大学生中心の指名の中、故障さえなければ1位指名もあり得た髙木快大(中京大)の7位指名には唸らされた。万全の状態に戻れば、3年後にはエース格を担っていてもおかしくない。
▼西武:94点

事前に指名を公表していた小島大河(明治大)は将来的に中軸を担える水準の打撃を武器とし、正捕手争いにも食い込める貴重な存在。チーム状況次第では他のポジションでの起用も視野に入る。今井達也、高橋光成のMLB挑戦や平良海馬の先発再転向と流動的な投手陣に岩城颯空(中央大)、堀越啓太(東北福祉大)と左右の豪腕の獲得で備えができた点も高評価。3位の秋山俊(中京大)が攻守両面でどこまでレギュラー争いに食い込めるかがカギを握りそうだ。

▼中日:90点

中西聖輝(青山学院大)、櫻井頼之介(東北福祉大)、篠崎国忠(徳島インディゴソックス)とタイプの異なる3投手を立て続けに獲得。いずれも潜在能力は高く、特に中西はフォーク、櫻井はカットボールを武器に1年目からローテーション争いに加われるだけの力がある。ホームランウィングの設置で従来より狭くなるバンテリンドームでの投手強化を見据えた指名の中、6位の花田旭(東洋大)の長打力が開花すればより恩恵は大きくなるだろう。

▼楽天:88点

1位の藤原聡大(花園大)は現在チームに加えてもトップクラスのストレートと多彩な変化球を武器にエースを狙える投手。2位の伊藤樹(早稲田大)は今秋こそ調子を落としているが実績は十分。投球術やコマンドの高さなど藤原と違った強みを持つ投手で、差別化しながらともにローテーション定着を目指したい。その後も将来の正捕手候補として大栄利哉(学法石川高)、即戦力投手として九谷瑠(王子)など編成面でのポイントも抑えた好指名が続いた。

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