ワールドシリーズ第1戦は意外な結果となった。
3回までにドジャースが2点を先行するも、ブルージェイズは4回に6番・ドールトン・バーショの2ランで同点に追いつくと、6回には代打アディソン・バージャーのポストシーズン球団史上初となる満塁弾を含め6安打を浴びせて一挙に9得点を挙げる。ドジャースは7回に大谷翔平のワールドシリーズ初本塁打となる2ランが飛び出したが、焼け石に水。本拠地ロジャース・センターの大歓声を受けたブルージェイズが11対4で大事なシリーズ初戦を取った。
それにしてもブルージェイズ打線の質の高い打撃が際立つゲームだった。これまでポストシーズンで無双を続けてきたスネルに対し、初回から29球を投げさせて空振りは1つだけ。2ストライクに追い込まれてもファウルで粘り、しっかりコンタクトして単打を稼いだかと思えば、一発長打も飛び出す。
リーグ優勝決定シリーズでの4試合で4点しか奪われなかったドジャースが今日だけで11失点。デーブ・ロバーツ監督は改めてブルージェイズ打線の手強さを実感したに違いない。
この結果を受けて、第2戦に先発する山本由伸(ドジャース)がどのような投球を見せるか。これが明日の最大のキーポイントになるのは間違いない。
ブルージェイズが今ポストシーズンで2得点以下に抑えられたのは、マリナーズとのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ第1戦と第5戦の2試合のみ。両方の試合でマリナーズの先発を務めたブライス・ミラーは4シーム、シンカー、スプリッター、スライダーなど6つの球種を使った変幻自在の攻めで的を絞らせなかった。山本も球種は豊富で、スプリッターを得意球としている点も同じ。ファウルで粘られても根気強くゾーンを攻めていきたい。
一方、ブルージェイズの先発はエースのケビン・ゴーズマン。今ポストシーズンの3先発はいずれも5イニング以上&2失点以下と安定感十分の投球を見せている(リリーフ登板も1回)。
このゴーズマンも球界を代表するスプリッターの使い手で、今ポストシーズンでの投球割合は実に43.3%に達し、被打率.036、空振り/スウィング率50.0%と圧倒的な威力を発揮している。こうなると、スプリッターを攻略することは難しい。ボールゾーンに外れるスプリッターをしっかり見極め、4シームかスライダーを打ち返す――打線全体で一貫したアプローチが必要になるかもしれない。
ドジャースはブルペンの不安定さも改めて浮き彫りになった。アレックス・ベシアの離脱で、左投手では最も序列の高い存在になったはずのアンソニー・バンダが2本塁打を献上。エメット・シーハンも相変わらず不安定な投球ぶりで、佐々木朗希につなぐまでのリレーをどうするか、マーク・プライアー投手コーチは頭を悩ませているに違いない。
構成●SLUGGER編集部
【動画】ドジャースを突き放すグランドスラム!バーガーが初のプレーオフで大仕事
3回までにドジャースが2点を先行するも、ブルージェイズは4回に6番・ドールトン・バーショの2ランで同点に追いつくと、6回には代打アディソン・バージャーのポストシーズン球団史上初となる満塁弾を含め6安打を浴びせて一挙に9得点を挙げる。ドジャースは7回に大谷翔平のワールドシリーズ初本塁打となる2ランが飛び出したが、焼け石に水。本拠地ロジャース・センターの大歓声を受けたブルージェイズが11対4で大事なシリーズ初戦を取った。
それにしてもブルージェイズ打線の質の高い打撃が際立つゲームだった。これまでポストシーズンで無双を続けてきたスネルに対し、初回から29球を投げさせて空振りは1つだけ。2ストライクに追い込まれてもファウルで粘り、しっかりコンタクトして単打を稼いだかと思えば、一発長打も飛び出す。
リーグ優勝決定シリーズでの4試合で4点しか奪われなかったドジャースが今日だけで11失点。デーブ・ロバーツ監督は改めてブルージェイズ打線の手強さを実感したに違いない。
この結果を受けて、第2戦に先発する山本由伸(ドジャース)がどのような投球を見せるか。これが明日の最大のキーポイントになるのは間違いない。
ブルージェイズが今ポストシーズンで2得点以下に抑えられたのは、マリナーズとのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ第1戦と第5戦の2試合のみ。両方の試合でマリナーズの先発を務めたブライス・ミラーは4シーム、シンカー、スプリッター、スライダーなど6つの球種を使った変幻自在の攻めで的を絞らせなかった。山本も球種は豊富で、スプリッターを得意球としている点も同じ。ファウルで粘られても根気強くゾーンを攻めていきたい。
一方、ブルージェイズの先発はエースのケビン・ゴーズマン。今ポストシーズンの3先発はいずれも5イニング以上&2失点以下と安定感十分の投球を見せている(リリーフ登板も1回)。
このゴーズマンも球界を代表するスプリッターの使い手で、今ポストシーズンでの投球割合は実に43.3%に達し、被打率.036、空振り/スウィング率50.0%と圧倒的な威力を発揮している。こうなると、スプリッターを攻略することは難しい。ボールゾーンに外れるスプリッターをしっかり見極め、4シームかスライダーを打ち返す――打線全体で一貫したアプローチが必要になるかもしれない。
ドジャースはブルペンの不安定さも改めて浮き彫りになった。アレックス・ベシアの離脱で、左投手では最も序列の高い存在になったはずのアンソニー・バンダが2本塁打を献上。エメット・シーハンも相変わらず不安定な投球ぶりで、佐々木朗希につなぐまでのリレーをどうするか、マーク・プライアー投手コーチは頭を悩ませているに違いない。
構成●SLUGGER編集部
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