ロサンゼルス・ドジャースのワールドシリーズ（WS）連覇に貢献したミゲル・ロハスが現地11月７日、専門メディア『Dodgers Nation』のYouTube番組「Dodgers Dougout with Doug McKain」にゲスト出演。「生涯心に残るチームメイトとの瞬間」を２つ紹介した。
 
　ひとつ目は、“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデスの心遣いについて語った。出場機会に恵まれないなか、WS第５戦の前の守備練習中に後ろから突然ハグされ、「ミギー（ロハスの愛称）、今どんな気持ちかわかるよ。でも、準備しておかないとだめだ。明日、突然チャンスが巡ってくるかもしれない。出番があるかもしれないから」と言われたと明かした。
  　ムードメーカーから唐突に思いやりのある言葉を掛けられ、戸惑いながらも感謝の返答をした。「ちょうど自分自身やシリーズのことであまり良い気分ではなく、落ち込んでいる辛い時期だった。本当にありがたかった」と当時の心境を振り返った。
 
　２つ目はムーキー・ベッツとのエピソードだった。「調子はどうだい？」と同様に声を掛けてくれたことを話し、「レギュラーシーズンで大きな役割を担った後、ほとんど出場機会を得られない状況がどれほど辛いか、彼は理解してくれていた」とロハスは振り返り、チームメイトへの思いを次のように続けた。
 
「気にかけてくれるキケ、ムーキーの存在が本当に大きかった。『チームが自分のことを考えてくれている。僕もチームの重要な一員だ』という自信を与えてくれた。だから、いつも自分自身にこう言い聞かせている『ネガティブにはなれない。これは僕だけの問題じゃない。チームの問題だから』と」
 
　実際、ロハスはチームメイトの期待に応える形で大活躍。「９番・二塁」でWS初スタメン出場した第６戦では、９回裏の守備で左翼手キケのワンバウンド送球を倒れ込みながらグラブに収めて圧巻の併殺締め。第７戦では、１ビハインドの９回表１死から起死回生の同点ソロ弾を放つと、その裏にサヨナラ負けを阻止する本塁送球も披露した。

　ドジャースの連覇に大きく貢献したロハスの活躍は、チームメイトの心遣いから生まれたものだった。
 
構成●THE DIGEST編集部

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