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カブスの開幕投手が濃厚なダルビッシュ有。日米通算6度の開幕戦成績は意外にも…

2020.03.01

開幕戦での勝利は、2008年の1度だけ。先発が予想される26日のブルワーズ戦では結果がほしいところだ。(C)Getty Images

 ダルビッシュ有(カブス)が順調な仕上がりを見せている。

 3月1日、今季初のオープン戦に登板したダルビッシュは2回1失点3奪三振を記録。初回、初球を先頭打者アーチを浴びたものの、最速98マイル(約158キロ)を計時しながらも無四球ピッチングと、昨季後半からの状態の良さを維持しているようだ。

 地元記者から開幕投手について訊かれた右腕は、「第3戦の先発に向けて準備している」と語っているが、首脳陣は26日(日本時間27日)に敵地で行われるブルワーズとの開幕戦を任せる方針だという。実現すれば、ダルビッシュにとってメジャーではレンジャーズ時代の17年以来の大役となる。もっとも、日本時代を含めて振り返ると、開幕戦では勝ち星にあまり恵まれていない。過去6回の登板を振り返ってみよう。
 
【2007年開幕戦】
3月24日 vs ロッテ@千葉マリンスタジアム(現ZOZOマリン)
ロッテ 4-4 日本ハム(7回降雨コールド)
〈登板内容〉
6回 自責4 三振6 四球1(勝ち負けつかず)

 前年の後半戦から日本ハムのエースに名乗りを上げたダルビッシュはプロ3年目で初の開幕投手を任される。これまで苦手としていた敵地でのロッテ戦だったが、5回無失点と完璧に近い内容。しかし6回、今江の10球粘ってのヒットから風向きが変わり、2死満塁のピンチを背負う。迎えるは4番・ズレータ。その初球ストレート、"パナマの怪人"が完璧に捉えた打球は、千葉の強風を引き裂いての同点満塁ホームランに。投げたダルビッシュも瞬間にうつむき、試合は降雨コールドで引き分けと、さまざまな驚きを呼んだ一戦だった。

【2008年開幕戦】
3月20日 vs ロッテ@札幌ドーム
日本ハム 1-0 ロッテ
〈登板内容〉
9回 自責0 三振10 四球1(勝利投手)

 日本のエースに成長したダルビッシュが迎えるは、2007年と同じロッテ。5回には前年同様に2死満塁のピンチを背負った。嫌なムードが漂ったものの、西岡剛をファーストゴロに抑えて難を逃れると、9回までマウンドを譲らず圧巻の完封勝利。開幕戦を1-0で完封した上に、2桁三振を奪うという、プロ野球史上初の快挙を成し遂げるなど、球史に残る大エースの片鱗を見せた試合だった。