専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
MLB

カーブと向き合い5年、菊池雄星がアリゾナで見せた3回5奪三振、‟怪投”の理由

氏原英明

2020.03.07

自らの投球と丁寧に向き合い、独自の“カーブ”で進出シーズンに臨む菊池。(C)Getty Images

自らの投球と丁寧に向き合い、独自の“カーブ”で進出シーズンに臨む菊池。(C)Getty Images

 こんなカーブ、見たことない。

「(打者の体が)一瞬止まっていた。スピードを上げたからだと思う。最後のバッターには見逃し三振も取れてよかった」

 マリナーズの菊池雄星が現地5日(日本時間6日)のパドレス戦に先発。3回を投げ、無安打無失点5三振に抑えて、順調な仕上がりを見せた。

 この日、冴え渡ったのは右打者に効果的に使えたカーブである。
 昨季もストレート・スライダーに続く球種として重宝されたが、今季から改良がなされている。75マイルほどだった球速が83.4マイルくらいの球速帯に変化しているのである。

 一番の変化として驚くのは、カーブという球種であるにも関わらず、ボールの軌道にヤマができないことである。カーブという球種は手先を離れた瞬間に一瞬、浮き上がるものがほとんどだが、菊池の場合、スライダーのような軌道を描く。

「握り方は変えていないですね。指を出す角度ですね。変わったのは。バックスピンをかけると、どうしても球速が遅くなって山ができてしまうので、そこに気をつけて投げています」
 
 カーブをこの試合で初めて見せたのは1回表、1死1塁で3番のマニー・マチャドを迎えたときだ。カウント1ボール2ストライクからの4球目。マチャドの体は止まって、バットが出なかった。際どくボールと判定されたがカウント3−2から今度はインコースにカットボールを投げ込むとどん詰まりのサードゴロに封じた。

 その後も効果的にカーブを挟んで無安打に抑えると、圧巻は最後の打者となった2番・ジュリクソン・プロファーを2ナッシングで追い込んだあと、インコースにカーブを投げ込んで見逃し三振に斬って締めた。

 これには菊池自身も手応えを感じたようだ。

「追い込んでからもカーブを投げることができた。最後、見逃し三振を取れたことは大きな収穫ですね」

 思い返すと、菊池とカーブの取り組みは2015年くらいから始まっている。
 2013年にトレーニングの成果がパフォーマンスに発揮できるようになって、菊池の球速は上がった。150キロを裕に超えるようになり、その球威・球速を意識させながらのスライダーという2球種を投げ込むパワーピッチャーへ成長した。
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号