専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
MLB

新型コロナウィルスで開幕延期のMLB。このままだとシーズン短縮もあり得るのか? 過去にあった例は?

宇根夏樹

2020.03.21

94~95年にもストでシーズンが短縮され、MLB人気は急落。だが、野茂の快投で球場にファンが戻ってきた。(C)Getty Images

94~95年にもストでシーズンが短縮され、MLB人気は急落。だが、野茂の快投で球場にファンが戻ってきた。(C)Getty Images

 3月26日に予定されていたメジャーの開幕は、新型コロナウイルスのパンデミック(大流行)により、延期を余儀なくされている。いつ開幕を迎えることができるかはまだわかっておらず、延期が長引けば、シーズンが短縮される可能性もある。

 過去にも、シーズンの短縮は何度か起きている。第一次世界大戦中の1918年は、予定よりも1ヵ月近く早く、9月2日にシーズンが打ち切られた。そのため、1チームにつき154試合が組まれていたが、多いチームでも131試合、少ないチームは123試合にとどまった。戦争だけでなく、スペイン風邪の影響もあったようだ。ただ、ワールドシリーズは中止されずに9月5日から開催され、レッドソックスが4勝2敗でカブスを下して世界一に。余談ながらこの1年後、レッドソックスはベーブ・ルースをヤンキースへ放出。そこからチームは長くワールドシリーズ優勝を果たせず、放出されたルースのニックネームにちなんで”バンビーノの呪い”と称されたのは有名な話だ。
 
 現在のような162試合制となってからのシーズン短縮は4度ある。いずれも、選手会によるストライキが原因だった。72年には選手会とオーナー側の間で年金基金や健康保険に関する交渉がもつれ、史上初のストライキに突入。最初の10日間に予定されていた試合がキャンセルされ、153~156試合のシーズンとなった。

 2度目の81年は、5年前に導入されたばかりのFA制度の形骸化を目論む経営陣に対して選手会が反発。開幕こそ予定どおりに迎えたものの、6月12日から2ヵ月近くストライキによる中断が発生。その期間を挟んで前後期制のシーズンとなった。ナ・リーグのカーディナルス(東地区)とレッズ(西地区)は、トータルでは地区最高の勝率を記録したものの、前期も後期も2位に終わり、地区シリーズへは進むことができなかった。
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号