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MLB

【2010年代10大ニュース:1~4位】データ革命、カブス世界一、トラウトの台頭…ニュースで振り返る激動の10年

出野哲也

2020.04.04

2010年代を通じて歴史的な活躍を見せたトラウトだが、その実力に見合った人気を得られているとは言い難い。(C)Getty Images

2010年代を通じて歴史的な活躍を見せたトラウトだが、その実力に見合った人気を得られているとは言い難い。(C)Getty Images

 振り返ってみれば、2010年代もやはり「激動の10年」だった。ファンを歓喜させた快挙、球界を震撼させた事件、レジェンドの引退……10年間を彩った10...
 振り返ってみれば、2010年代もやはり「激動の10年」だった。ファンを歓喜させた快挙、球界を震撼させた事件、レジェンドの引退……10年間を彩った10大ニュースをカウントダウン形式で紹介していこう。

4位:アストロズが創設以来初の世界一
 高給取りの選手を次々に放出して年俸総額を下げ、半ば意図的に低迷して翌年のドラフト上位指名権を得る。「タンキング」と呼ばれるこの手法は、アメリカのプロスポーツではおなじみの再建術だ。

 17年、球団創設56年目にして初のワールドシリーズ制覇を果たしたアストロズは、MLBでタンキングを用いて成功した球団の代表例だろう。11~13年に3年続けて106敗以上と大々的に負けまくった代わり、12~14年は史上初めて3年連続でドラフト全体1位指名権を獲得。12年1位のカルロス・コレアは正遊撃手として世界一の重要なピースになった。

 ただし、成功の理由をすべてタンキングで説明するのは安易に過ぎる。アストロズは、他のどのチームよりも時代の先を行っていた。ドラフト指名やマイナーでの育成、他球団からの人材発掘など、あらゆる面でデータを有効活用して戦力強化につなげた。

 ジェフ・ルーノーGMは良くも悪くも常識や良識に囚われず、眉をしかめるような方法と正攻法を組み合わせて常勝チームを作り上げた。しかし、19年シーズン後に発覚した、電子機器を利用したサイン盗みを擁護するのはさすがに難しい。MLBから1年の出場停止処分を受けたルーノーGMは、AJ・ヒンチ監督とともにオーナーによって職を解かれた。

 いい意味でも悪い意味でも10年代を象徴するチームだったアストロズを、後世の歴史家はどう評価するだろうか。
 
3位:マイク・トラウトが歴史的な活躍
 今となっては、09年のドラフトでマイク・トラウトより先に24人の選手が指名されたのは信じ難い。うち6人はメジャー昇格さえ果たせず、通算bWARが10.5――トラウトがルーキーだった12年に記録した数字――を超える者も4人しかいない。

 その12年、トラウトは打率.326、30本塁打、49盗塁を記録して新人王に選ばれ、MVP投票では2位に入った。この時、45年ぶりの三冠王に輝いてMVPを受賞したミゲル・カブレラ(タイガース)のbWARは7.1でトラウト(10.5)よりずっと下だった。そのため、旧来型の数字に重きを置くオールドスクール派と、セイバーメトリクスを重視する革新派の間で、どちらがMVPにふさわしいかをめぐる論争も起きた。その意味でも、トラウトは新しい時代を象徴する選手だった。

 彼はその後も活躍を続けた。打撃三冠部門のタイトルは14年の打点王だけでも、16年から4年連続で出塁率リーグ1位、長打率も15年からの5年間で3回1位。12年に逃したMVPも、14・16・19年の3度受賞している。

 現在まだ28歳で、バリー・ボンズの持つMVP7度の記録更新も不可能ではない。玉にキズなのは「トラウトと言えばこの場面」とすぐに思い浮かぶ名シーンがないこと。所属するエンジェルスがこのディケイドで1回しかプレーオフに進出できなかったのも大きい。

 トラウトほどの実力を持つ選手が、かつてのデレク・ジーターやケン・グリフィーJr.のような規模の人気を得られていない現状が何ともやるせない。
 

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