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MLB

【MLBポジション別年俸ランキング|救援】先発投手と格差ありすぎ!? 日本球界と対照的なメジャーの救援投手事情

2020.04.14

元セーブ王のマランソンが救援トップの年俸も先発と比べたら……(右)菅野は日本球界最高年俸だが、メジャーでは100位前後に過ぎない。(C)Getty Images

元セーブ王のマランソンが救援トップの年俸も先発と比べたら……(右)菅野は日本球界最高年俸だが、メジャーでは100位前後に過ぎない。(C)Getty Images

 世界最高峰のプロスポーツリーグ、「メジャーリーグ」。世界中から集まった猛者たちが覇を競い、勝ち上がった者は想像を超える富と名声を手にする。果たして、2020年シーズンで最もお金を稼ぐ選手は誰なのか。今回は「救援投手」を見ていこう。

【2020ポジション別年俸ランキング|救援投手】
1位 マーク・マランソン(ブレーブス):1900万ドル(20億900万円) 
2位 ケンリー・ジャンセン(ドジャース):1800万ドル(19億8000万円) 
3位 アロルディス・チャップマン(ヤンキース):1720万ドル(18億9200万円) 
4位 ウェイド・デービス(ロッキーズ):1700万ドル(18億7000万円) 
5位 イアン・ケネディ(ロイヤルズ):1650万ドル(18億1500万円) 
6位 クレイグ・キンブレル(カブス):1600万ドル(17億6000万円)
7位 ウィル・スミス(ブレーブス):1300万ドル(14億3000万円) 
7位 ザック・ブリットン(ヤンキース):1300万ドル(14億3000万円) 
9位 ジューリス・ファミリア(メッツ):1166.6万ドル(12億8333万円) 
10位 アンドリュー・ミラー(カーディナルス):1150万ドル(12億6500万円) 

11位 デビッド・ロバートソン(フィリーズ):1100万ドル(12億1000万円)  
12位 アレックス・コロメ(ホワイトソックス):1053.2万ドル(11億5857万円) 
13位 ロベルト・オスーナ(アストロズ):1000万ドル(11億円) 
13位 ブレイク・トライネン(ドジャース):1000万ドル(11億円) 
15位 ケン・ジャイルズ(ブルージェイズ):960万ドル(10億5600万円) 
16位 ジェイク・マギー(ロッキーズ)    :950万ドル(10億4500万円) 
17位 ライセル・イグレシアス(レッズ):900万ドル(9億9000万円) 
17位 ブライアン・ショウ    (ロッキーズ):900万ドル(9億9000万円)  
17位 アダム・オッタビーノ(ヤンキース):900万ドル(9億9000万円)  
20位 ライアン・プレスリー(アストロズ):875万ドル(9億6250万円)
※出典:『Spotrac』、100ドル以下切り捨て、レート換算1ドル=110円、40人ロースター外の選手はカウントせず
 
「先発投手こそが王様である」。2018年オフ、ナショナルズGMのマイク・リゾーは、2チームに先発投手が揃っているにもかかわらず、FA市場で6年1億4000万ドルを投じてパトリック・コービンを迎え入れた際にこう語った。

 その言葉通り(?)、19年ナショナルズの総年俸はコービン、マックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグの先発3人だけで8250万ドルに上り、全体の4割以上を占めることになった。そしてその年、ナショナルズは創設以来初のワールドチャンピオンに輝いた。

 ナショナルズの例は極端ではあるけれども、MLBではチーム作りにおいて「先発投手>>>>>救援投手」の図式は全球団で共通する。投手分業が細分化されていく中、一人で長いイニングを稼げる先発投手は希少価値となっている。一方、救援投手は速球派が多いことから活躍期間が短く、比較的替えも利きやすい。このため、先発投手と救援投手の間には明確な「年俸格差」が存在する。

 救援部門の2020年俸ランキング1位はマランソンの1900万ドル。しかし、先発投手も入れた投手全体では20位にとどまっている。1000万ドルプレーヤーの数でも、先発投手の47人に対して、救援投手は13人にすぎない。

 そんな中、救援投手に“手厚い”球団がある。ロッキーズだ。年俸ランキングトップ20のうち、ロッキーズからは4位デービス、16位マギー、17位ショウと3人がランクイン。資金力のあるチームではないのだが、トップ20輩出数は“金満”ヤンキースと並んで最多タイだ。これは、本拠地球場が極端に打者有利なため、有力FA先発投手から回避されやすいということから、救援投手に札束攻勢をかけていることも理由に挙げられる。もっとも、18年からの3年契約を結んでいる彼ら3人は、過去2年の平均防御率が全員5.50以上とコストパフォーマンスはかなり悪いのだが。

 一方で、日本では様相が異なる。プロ野球最高年俸は先発投手の菅野智之(巨人/6億5000万円)ではあるものの、3位にサファテ(ソフトバンク/5億円)、8位には森唯人(ソフトバンク/4億6000万円)と救援投手が2人もランクイン。また投手全体のトップ10でも先発6人、救援4人と拮抗しており、球界全体が救援投手に“優しい”と言えそうだ。

 そうはいっても、日本球界最高年俸の菅野ですらメジャーの投手年俸ランキングに当てはめると全体99位、救援部門でも34位にすぎない。MLBの資金力のすさまじさが改めてよく分かるだろう。

構成●SLUGGER編集部

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