新型コロナウイルスの蔓延による今シーズンの短縮あるいは中止は、どの選手のキャリアにも影響を及ぼす。中でも、アルバート・プーホルス(ロサンゼルス・エンジェルス)は「新型コロナウイルスのせいで通算700本塁打に届かなかったスラッガー」となる可能性がある。
イチローと同じ2001年4月2日にメジャーデビューして以来、656本の本塁打を積み重ねてきたプーホルス。ベーブ・ルース(714本)、ハンク・アーロン(755本)、バリー・ボンズ(762本)に続く史上4人目の700本塁打まであと44本に迫っている。
今年1月、プーホルスは40歳の誕生日を迎えた。近年は故障が増え、衰えも目立つ。過去3年間は計65本塁打に過ぎず、チームメイトのマイク・トラウトと50本以上の差がある。 それでも、今シーズンも来シーズンも22本ずつ打てばちょうど700本に達する。過去3年の平均は21.7本だから、十分クリア可能な数字だ。
ところが、今シーズンはこれから開幕を迎えたとしても試合数は少なくなる。そして、プーホルスがエンジェルスと交わしている10年2億4000万ドルの契約は来季限りで満了する。この状況だと、41歳でFAとなった時、700本塁打には届いていないだろう。
22年以降もプレーするかどうかは不明だ。ESPNのアルデン・ゴンザレスによると、プーホルスは先日、スペイン語でこう語ったという。「(21年は)契約最終年だが、そこから先はプレーできないという意味ではない。そうなるかもしれないし、そうならないかもしれない。気持ちはまだ決まっていない」。
それでも、今の時点でプーホルスの殿堂入りは決まったも同然だ。3000安打、600本塁打、600二塁打をすべて達成しているのは、MLB史上アーロンとプーホルスだけだ。700本塁打以上か未満かを問わず、プーホルスが21世紀初頭の球界を代表するスラッガーであることは間違いない。
文●宇根夏樹
【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
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イチローと同じ2001年4月2日にメジャーデビューして以来、656本の本塁打を積み重ねてきたプーホルス。ベーブ・ルース(714本)、ハンク・アーロン(755本)、バリー・ボンズ(762本)に続く史上4人目の700本塁打まであと44本に迫っている。
今年1月、プーホルスは40歳の誕生日を迎えた。近年は故障が増え、衰えも目立つ。過去3年間は計65本塁打に過ぎず、チームメイトのマイク・トラウトと50本以上の差がある。 それでも、今シーズンも来シーズンも22本ずつ打てばちょうど700本に達する。過去3年の平均は21.7本だから、十分クリア可能な数字だ。
ところが、今シーズンはこれから開幕を迎えたとしても試合数は少なくなる。そして、プーホルスがエンジェルスと交わしている10年2億4000万ドルの契約は来季限りで満了する。この状況だと、41歳でFAとなった時、700本塁打には届いていないだろう。
22年以降もプレーするかどうかは不明だ。ESPNのアルデン・ゴンザレスによると、プーホルスは先日、スペイン語でこう語ったという。「(21年は)契約最終年だが、そこから先はプレーできないという意味ではない。そうなるかもしれないし、そうならないかもしれない。気持ちはまだ決まっていない」。
それでも、今の時点でプーホルスの殿堂入りは決まったも同然だ。3000安打、600本塁打、600二塁打をすべて達成しているのは、MLB史上アーロンとプーホルスだけだ。700本塁打以上か未満かを問わず、プーホルスが21世紀初頭の球界を代表するスラッガーであることは間違いない。
文●宇根夏樹
【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
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