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高校野球

U-18日本、悲願のW杯初優勝には石川、西以外の選手の活躍が必要不可欠【スーパーラウンド展望】

氏原英明

2019.09.04

西は1次ラウンドから3連投とフル回転。今後の大事な舞台に向けてコンディションをいかに管理するか。(C)日刊スポーツ/朝日新聞社

西は1次ラウンドから3連投とフル回転。今後の大事な舞台に向けてコンディションをいかに管理するか。(C)日刊スポーツ/朝日新聞社

 第29回U-18ベースボールワールドカップ(以下W杯)に出場しているU-18日本代表が、4勝1敗で2次リーグ(スーパーラウンド)進出を決めた。今後も天候面がやや心配されるが、初優勝へ向け、まずは順調な滑り出しと言えるだろう。
 
 ここまでの試合でチームを支えているのは、打では石川昂弥(東邦高)、投では西純矢(創志学園高)の二人だ。

 石川は9月3日のパナマ戦で起死回生の勝ち越し3ラン本塁打を放つなど、大会通算14打数7安打8打点、OPS(出塁率+長打率)は全体トップの1.489と好成績を残している。4番打者としての勝負強さもさることながら、金属から木製バットに変わってもしっかりと振り切るスウィングで、お手本のようなバッティングを見せている。
 初優勝を目指す今大会、メンバー発表時点から最大の懸案事項とされていたのが、左打者偏重の打線だった。永田裕治監督は、報徳学園高の監督時代から俊足巧打の左打者を並べる傾向があった。そのスタイルを日本代表でも持ち込んでいると見られるが、昨年のアジア選手権では台湾や韓国の好左腕に苦戦を強いられた。

 昨年の惨敗を経てもなお、永田監督が同じような選考をしてきた背景には、自身のチーム作りへの絶対的な自信とメンバーへの信頼があったからに他ならない。特に、セレクトされた右打者にはかなりの期待を寄せているはずである。

 その象徴が、先に挙げた石川だ。

「県大会で負けてから、ここ(U-18)を目標に切り替えました。社会人のチームなどに行って練習してきました。打席での心構えなどを学べていい経験になりました」

 石川は並々ならぬ思いでこの大会に臨み、結果を残している。もっとも、日本代表の左打者が軒並み弱点をさらしているわけではない。熊田任洋(東邦高)、森敬斗(桐蔭学園高)、韮沢雄也(花咲徳栄)らもバットが振れており、ハイアベレージを残している。それでも、4番に石川が座っていることの意味は大きい。
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