一つ一つの音が響き渡る。
審判のストライクコールがはっきり聞こえ、ベンチからの叱咤激励も内容まで耳に届く。投手がリリースの瞬間に思わず出す声、ボールがミットに収まる音、インパクトの瞬間のバット音。どれもが生々しい。
2020年のプロ野球は、いつもとは異なったそんな空気で開幕した。
メットライフドームで行われた西武対日本ハムは投手戦だった。戦前から期待されていた通り、日本ハムのエース・有原航平と西武打線の対決は実に見応えがあった。
1回裏、西武の攻撃が終わった時は「もしや」と思ったものだった。
1番のスバンジェンバークが詰まってサードゴロ、続く2番の源田壮亮はあっさり三振。そして、昨季の首位打者でM V P・森友哉のバットは初球でへし折られた。
ただの三者凡退ではなく、圧巻の三者凡退。
この日の有原の調子が抜群に良いことを感じさせる立ち上がりだった。もしかしたら、物凄い一日になるかもしれないと思えるくらいに。
それを裏付けるように、有原は2、3回も西武打線を牛耳った。3イニングをパーフェクトに封じ込め、一人の走者も出さなかったのだ。
しかし、西武の先発ニールも本調子ではないながら無失点に抑えた4回裏、一気に試合の流れが変わる。
まず、1番のスパジェンバーグが1ボールからの2球目を捉えてセンター前。続く2番の源田も、また1ボールからの2球目を強振、右翼前へ痛烈にはじき返した。源田は送るそぶりも見せず、連打でチャンスを広げた。
そして3番の森は、足を高く上げるバッティングフォームをやや控えて打席に入る。1ボール2ストライクと追い込まれてからはすり足にして有原のボールを見極めた。粘って四球。満塁の好機を作って、4番の山川穂高につなげたのだ。
審判のストライクコールがはっきり聞こえ、ベンチからの叱咤激励も内容まで耳に届く。投手がリリースの瞬間に思わず出す声、ボールがミットに収まる音、インパクトの瞬間のバット音。どれもが生々しい。
2020年のプロ野球は、いつもとは異なったそんな空気で開幕した。
メットライフドームで行われた西武対日本ハムは投手戦だった。戦前から期待されていた通り、日本ハムのエース・有原航平と西武打線の対決は実に見応えがあった。
1回裏、西武の攻撃が終わった時は「もしや」と思ったものだった。
1番のスバンジェンバークが詰まってサードゴロ、続く2番の源田壮亮はあっさり三振。そして、昨季の首位打者でM V P・森友哉のバットは初球でへし折られた。
ただの三者凡退ではなく、圧巻の三者凡退。
この日の有原の調子が抜群に良いことを感じさせる立ち上がりだった。もしかしたら、物凄い一日になるかもしれないと思えるくらいに。
それを裏付けるように、有原は2、3回も西武打線を牛耳った。3イニングをパーフェクトに封じ込め、一人の走者も出さなかったのだ。
しかし、西武の先発ニールも本調子ではないながら無失点に抑えた4回裏、一気に試合の流れが変わる。
まず、1番のスパジェンバーグが1ボールからの2球目を捉えてセンター前。続く2番の源田も、また1ボールからの2球目を強振、右翼前へ痛烈にはじき返した。源田は送るそぶりも見せず、連打でチャンスを広げた。
そして3番の森は、足を高く上げるバッティングフォームをやや控えて打席に入る。1ボール2ストライクと追い込まれてからはすり足にして有原のボールを見極めた。粘って四球。満塁の好機を作って、4番の山川穂高につなげたのだ。
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