プロ野球

【開幕3連戦で見えてきた中日の長所と課題】先発投手に明暗も下位打線に爆発の予感

ロバートさん

2020.06.22

開幕3戦目で決勝弾を放った京田。下位打線に厚みが出てくれば、得点力はかなり向上するだろう。写真:産経新聞社

 複数の解説者が上位進出を予想するなど、久しぶりに下馬評が高い今年の中日ドラゴンズ。8年ぶりの開幕カード勝ち越しを決め、上々のスタートを切った。この3連戦で見えてきたチームの強みや今後の課題について、投打ともに挙げていきたいと思う。

 まず先発投手については、明暗がくっきりと分かれた。ベテランの大野雄大と吉見一起が役割を果たせなかった一方で、2年目の梅津晃大は圧巻の投球。大野と吉見には次回以降に奮起を促したいが、一方で今季の中日が上位進出を果たすためには梅津のような若い投手の台頭が不可欠であることを改めて痛感する。火曜日からの対DeNA3連戦での登板が予想される柳裕也、山本拓実、岡野祐一郎がどんな投球を見せるか、今から楽しみだ。
 
 ブルペン陣は3試合で防御率2.25と安定感が光る。圧倒的な支配力を誇ったロドリゲスの穴ばかり不安視されるが、ブルペン全員でその穴をカバーする働きが期待できるバラエティ豊かな布陣が強み。その中でも注目すべきは、クローザーの岡田俊哉だ。練習試合では不安定な投球に終始していたが、いざ開幕すると走者を出しながらも無失点で2セーブを挙げた。ムラがある投手には違いないが、何せあの岩瀬仁紀が推薦し、与田剛が抜擢したクローザー。戦略的にR.マルティネスを8回に置きたい意味でも、今後も岡田に重責を担ってもらうほかない。

 打撃陣は3試合で14得点とまずまずの働きを見せた。特に練習試合同様に「強い打球を外野に運ぶ」アプローチが随所に見られたのは良かった。チーム本塁打2本はリーグ最低で「長打増」という分かりやすい結果がついてくるのはまだ先だろうが、ゴロが多かった去年までと比較しても期待値が格段に高まっている。