ロブ・マンフレッド・コミッショナーの権限により、最短で７月24日からの60試合開幕に合意した選手会とMLB機構は現地時間23日、新型コロナウイルス感染症対策についても合意。これに伴い、2020年のシーズン開催が正式に決定した。果たしてどのような形でシーズンが進められていくのか。セクションごとに大きくまとめると、以下のようになる。

【日程】
・７月１日から各球団の本拠地球場で“スプリング・トレーニング”再開
・７月23日もしくは24日からレギュラーシーズン開始
※所属都市の感染拡大対策によってトロント・ブルージェイズはフロリダ州にあるマイナー球場を使用、ワシントン・ナショナルズは未定

【シーズン】
・レギュラーシーズンは60試合制
・40試合は同地区球団と、残り20試合は別リーグの同地区とのインターリーグ（例えばア・リーグ東地区のチームであれば、ナ・リーグ東地区の球団と対戦する）

【ルール面】
・DH制をナ・リーグにも導入
・延長に突入した際は走者二塁からスタート

【安全面】
・試合前は相手チームとの交流を禁止
・試合中以外は選手同士が6フィート（約1.8ｍ）以内に近づくのを禁止
・乱闘の禁止
・監督が審判に抗議する際も6フィート（約1.8ｍ）以内に近づくのを禁止

  【その他】
・ロースター人数は通常の26人枠から開幕時は30人に拡大。２週間後に28人、４週間後に26人になる
・９月のロースター枠拡大は行わない
・トレード期限は通常の７月31日→８月31日
・故障者リスト（IL）の最少日数は野手が10日、投手が15日間となっていたが、すべて10日間に統一。なお、60日ILは45日に変更
・選手は試合開始時刻より５時間以上前に来ることはできず、試合終了後90分を越えて球場にいることも禁止。
・放送局のクルーは試合終了後１時間以内に退場。また、テレビ放送局は遠征に帯同できず、地元ラジオ局のみが敵地の試合を放送できる

　他にもルールは事細かくあり、特に安全保障に関しては、３月にMLB機構が提案した67ページに及ぶプロトコルからさらに進み、108ページまで盛り込まれた。今後も選手会と話し合いを進めながら、健康面への対策を強化していくという。

　今なお新型コロナウイルスへの脅威は続いているが、一時は今シーズンの消滅も噂された中で開幕が決定したことを、ひとまず喜びたいところだ。

構成●SLUGGER編集部

【PHOTO】大谷翔平、ジャッジ、スタントン…メジャーリーグ最強打者を厳選！