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「正しい方向に向かっている」大谷翔平の2試合連発に、3日前は不振を認めた指揮官が“掌返し”

SLUGGER編集部

2020.07.31

開幕直後の不振から一転、3試合連続ヒット&2戦連発と復調しつつある大谷に、指揮官も安堵の表情を見せる。(C)Getty Images

 いよいよ、いつもの大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が帰ってきた、と言っていいだろう。

 開幕戦の第1打席にヒットを放ってから11打席連続でノーヒットに倒れていた大谷だが、28日(現地時間・以下同)のシアトル・マリナーズ戦で今季初の打点を挙げる強烈な二塁打を放ち、連続無安打をストップさせる。そして翌29日、低めボール球のカーブを見事にすくい上げて右翼席へ今季1号となる3ラン。本日30日の試合では9回の第4打席、98.5マイル(158キロ)の速球に対して腕をコンパクトに畳みながらも振り抜き、センター左への連日となる3ランを叩き込んで見せたのだ。

 2試合連続アーチを記録しているとはいえ、まだ複数安打を打った試合はなく、完全復調とまではいかないかもしれない。しかし、連夜の活躍に誰よりも眉を開いていたのは、今季からエンジェルスの監督を務めるジョー・マッドンだろう。 
 
 3日前の27日、693日ぶりのマウンドに上がるも大炎上した翌日に打者として先発した大谷は4打数無安打3三振に倒れた。すると、マッドン監督は「オオタニは不振? イエス。打席でも調整しなければならない。調整には辛抱が必要で、我々はそうするつもりだ」と会見で応えるなど、大谷の状態が上がっていないことを認めていた。しかし、その翌日からの3試合連続長打、2戦連発アーチである。

 そして本日の試合後、大谷の"復活劇"について訊かれた指揮官は、「だんだん自信が出てきたね。皆が期待していることを実行している。間違いなく正しい方向に向かっているよ」と称賛。3日前に「不振」を認めてから一転、大谷の調子が上がっていることに笑みをこぼした。

 もっとも、ここ2試合はブルペンが計13失点と崩壊して2連敗。会見では怒気が混じりながら受け答えをしており、フラストレーションが溜まっているのは明白だった。この後、さらに状態を上げた大谷が、そのバットでチームを勝利に導いた時にこそ、マッドン監督からさらなる喜びのコメントが聞けるかもしれない。

構成●SLUGGER編集部

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