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MLB

ワールドチャンピオンからわずか2年…レッドソックスが主力放出の完全“売りモード”へ?

SLUGGER編集部

2020.08.28

守護神ワークマン(左)はフィリーズへ放出され、ボガーツ(中)とマルティネス(右)にもトレードの噂が出ている。(C)Getty Images

守護神ワークマン(左)はフィリーズへ放出され、ボガーツ(中)とマルティネス(右)にもトレードの噂が出ている。(C)Getty Images

 シーズン開幕からわずか1ヵ月で、早くも2020年のMLBは佳境を迎えようとしている。8月23日にフィリーズがレッドソックスからクローザーのブランドン・ワークマンとベテラン中継ぎ右腕のヒース・ヘンブリーをフィリーズへ放出したのに続き、27日にはブルージェイズがマリナーズから先発右腕のタイワン・ウォーカーを獲得。トレード期限の31日が近付く中、プレーオフ進出のため戦力強化を図るチームと、来季以降の巻き返しを睨んで若手有望株の補充を目論むチームの差が明確になってきた。

 フィリーズはトレード成立時点のブルペン防御率が8点台(8.07)。昨季、10勝1敗16セーブ、防御率1.88とブレイクしたワークマンは補強ポイントにぴったり合致する。一方で、ワークマンはFA権取得まで残り37日。プレーオフを逃してワークマンがFAで流出することになれば損失は大きいが、フィリーズはリスクを承知の上で勝負に出たということになる。

 一方、2年前に圧倒的な強さでワールドチャンピオンに輝いたレッドソックスは、今季に関しては完全に白旗を掲げた形だ。
 
 2月に看板選手のムーキー・ベッツ外野手と先発左腕のデビッド・プライスをドジャースへ放出し、エースのクリス・セールは3月にトミー・ジョン手術を受けたが、それでもシーズン開幕時点ではワイルドカード候補には挙げられていた。だが、いざふたを開けてみれば投手陣が完全崩壊し、8月10日からは9連敗を喫するなどしてア・リーグ東地区最下位に低迷している。

 このため、ワークマン、ヘンブリーに続いて、他の主力選手もトレード期限までに続々と放出する可能性が高い。具体的には、セットアップのマット・バーンズ、好守が自慢の外野手ケビン・ピラー、正捕手のクリスチャン・バスケス、今季ここまで8本塁打と好調のベテラン一塁手ミッチ・モアランドが放出候補に挙がっている。さらに、18年に43本塁打、130打点を叩き出した主砲のJD・マルティネスや昨年、シルバースラッガー賞を受賞した27歳のスター遊撃手ザンダー・ボガーツも交換条件によっては放出の可能性があると報じられている。

 マルティネスやボガーツまで放出するとなれば、事実上の「チーム解体」。ベッツ放出を敢行した編成トップのハイム・ブルームCBOは、今回はどのような決断を下すだろうか。

構成●SLUGGER編集部

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