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MLB

6件のトレードで一挙10選手獲得! パドレスが展開した疾風怒涛の大補強がヤバい

SLUGGER編集部

2020.09.01

左からカストロ、モアランド、クレビンジャー、ローゼンタール、ノラ。大補強を展開したパドレスはプレーオフでも台風の目になりそうだ。(C)Getty Images

左からカストロ、モアランド、クレビンジャー、ローゼンタール、ノラ。大補強を展開したパドレスはプレーオフでも台風の目になりそうだ。(C)Getty Images

 現地8月31日、MLBはトレード期限日を迎えた。今年はシーズンが60試合に短縮されたこともあり、例年ほどの派手な動きはないものと予想する声もあったが、実際にはいくつもの駆け込みトレードが成立し、大きな話題となっている。

 中でも目立ったのが現在ナ・リーグ西地区2位につけるパドレスだった。

 まず、29日にリリーフ右腕のトレバー・ローゼンタールをロイヤルズから獲得したのを皮切りに、30日にはベテラン一塁手のミッチ・モアランドをレッドソックスからゲット。続いて31日にはさらに2件の大型トレードを成立させた。まず、マリナーズとの3対4のトレードで、リリーフ投手2人と捕手のオースティン・ノラを補強。そして最後に総仕上げとして、大物の補強に成功。インディアンスとの3対6のトレードで、本格派右腕のマイク・クレビンジャーを獲得したのだ(さらにマリナーズとの間でもう1件トレードを成立させている)。
 
 結局、一連のトレードでパドレスはエース(クレビンジャー)と捕手2人(カストロとノラ)、世界一の味を知るベテラン一塁手(モアランド)、俊足外野手(グレッグ・アレン)、そしてローゼンタールらリリーフ投手4人と、まさに全方位で戦力強化に成功。トレード・デッドラインでは毎年、ファンをあっと驚かせるような取引が成立するものだが、今回、パドレスが展開した疾風怒涛の大補強は、MLB史上でも屈指の規模だろう。

 これだけの規模の補強を、ヤンキースやドジャースのような超強豪ではなく、パドレスが仕掛けたという点も興味深い。というのも、パドレスはつい最近までむしろ主力を放出する側のチームだったからだ。過去9年間はいずれも負け越し。最後のプレーオフ出場は実に14年前にさかのぼる。しかし、ここ数年は地道な若手育成を続け、球界最高のファーム組織を作り上げていた。今回の補強でパドレスは計16人もの選手を放出しているが、それも層の厚いファーム組織があるからこそ可能になった。

 とにかく、この大型補強によって、「ドジャース一強」という感が強かったナ・リーグの戦力図にも変化が起きるのは間違いない。今後のペナントレース争い、そしてプレーオフが俄然楽しみになってきた。

構成●SLUGGER編集部

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