シカゴ・カブスのダルビッシュ有が“またも”好投を見せた。
現地時間4日、本拠地で行われたセントルイス・カーディナルス戦に先発した右腕は5回終了まで完全試合を継続し、許したヒットは6回先頭の本塁打だけ。7回を投げ抜いて1安打1失点、無四球11奪三振の快投で、日本人投手初の7戦7勝をマーク。7勝、防御率1.44、63奪三振はいずれもリーグ1位の数字であり、サイ・ヤング賞レースの先頭を堂々と走っている。
果たして、ダルビッシュの快投にニンマリ顔を浮かべているのが、他でもない指揮官のデビッド・ロスである。あわや完全試合も予感させたエースについて聞かれたロス監督は、「彼について言うことなんて、もはや何もないよ。ただ、特に際立っていたのがファーストストライクだ。ほとんどの打者に有利なカウントができていたから、試合を通して安定したピッチングができていたんだと思う」と分析。
実際、ダルビッシュはこの日対戦した22打者のうち17人から初球ストライクを取れていた。カウント2-0になったのは一人だけであり、昨季後半戦から成長著しいコントロールが好投の要因と言えそうだ。さらにロス監督は、「私が見た中でも変化球のコマンド(狙ったところに投げる能力)が最も良かった試合だった。それでいて、彼は必要があれば95~97マイル(153~157キロ)の速球を投げてきて、これにも打者は注意しなければならない」と続けた。
ロス監督は現役時代、いぶし銀の捕手として計7球団で15年プレー。最後の年となった2016年にはカブスの一員としてワールドシリーズ第7戦で本塁打を放ち、世界一という形で有終の美を飾っている。そんな名捕手であっても、ダルビッシュの“七色”(実際は11球種を投げるが)の変化球には脱帽のようである。
「とてつもなく多様な球種を完全にコントロールしている。元捕手として、彼の配球を把握するのは難しいね。多彩な球種に加えてスピードある速球をコマンドできる。(ダルビッシュの)最も卓越している能力だと思う」
ちなみに、ロス監督はカブスナインと一緒に、ダルビッシュの登板日になると、「今日は“win day”(勝利の日)だな」とジョークを言い合っているという。実際、ダルビッシュは7連勝中なのだから、現実になっているわけだ。さらにこのうち4勝は、前日にチームが敗戦した中で記録したものとあって、より一層エースへの信頼感が高くなっている要因かもしれない。
ダルビッシュの次回登板は現地9日のシンシナティ・レッズ戦が予定されている。残りは最大でも5先発だが、最後まで“win day”が続けば、その時はアジア人初のサイ・ヤング賞に当確ランプが点くのは間違いない。
構成●SLUGGER編集部
【PHOTO】“20年サイ・ヤング賞候補”ダルビッシュ有。投球からイケメンぶり、マエケンらとの絡みも!
現地時間4日、本拠地で行われたセントルイス・カーディナルス戦に先発した右腕は5回終了まで完全試合を継続し、許したヒットは6回先頭の本塁打だけ。7回を投げ抜いて1安打1失点、無四球11奪三振の快投で、日本人投手初の7戦7勝をマーク。7勝、防御率1.44、63奪三振はいずれもリーグ1位の数字であり、サイ・ヤング賞レースの先頭を堂々と走っている。
果たして、ダルビッシュの快投にニンマリ顔を浮かべているのが、他でもない指揮官のデビッド・ロスである。あわや完全試合も予感させたエースについて聞かれたロス監督は、「彼について言うことなんて、もはや何もないよ。ただ、特に際立っていたのがファーストストライクだ。ほとんどの打者に有利なカウントができていたから、試合を通して安定したピッチングができていたんだと思う」と分析。
実際、ダルビッシュはこの日対戦した22打者のうち17人から初球ストライクを取れていた。カウント2-0になったのは一人だけであり、昨季後半戦から成長著しいコントロールが好投の要因と言えそうだ。さらにロス監督は、「私が見た中でも変化球のコマンド(狙ったところに投げる能力)が最も良かった試合だった。それでいて、彼は必要があれば95~97マイル(153~157キロ)の速球を投げてきて、これにも打者は注意しなければならない」と続けた。
ロス監督は現役時代、いぶし銀の捕手として計7球団で15年プレー。最後の年となった2016年にはカブスの一員としてワールドシリーズ第7戦で本塁打を放ち、世界一という形で有終の美を飾っている。そんな名捕手であっても、ダルビッシュの“七色”(実際は11球種を投げるが)の変化球には脱帽のようである。
「とてつもなく多様な球種を完全にコントロールしている。元捕手として、彼の配球を把握するのは難しいね。多彩な球種に加えてスピードある速球をコマンドできる。(ダルビッシュの)最も卓越している能力だと思う」
ちなみに、ロス監督はカブスナインと一緒に、ダルビッシュの登板日になると、「今日は“win day”(勝利の日)だな」とジョークを言い合っているという。実際、ダルビッシュは7連勝中なのだから、現実になっているわけだ。さらにこのうち4勝は、前日にチームが敗戦した中で記録したものとあって、より一層エースへの信頼感が高くなっている要因かもしれない。
ダルビッシュの次回登板は現地9日のシンシナティ・レッズ戦が予定されている。残りは最大でも5先発だが、最後まで“win day”が続けば、その時はアジア人初のサイ・ヤング賞に当確ランプが点くのは間違いない。
構成●SLUGGER編集部
【PHOTO】“20年サイ・ヤング賞候補”ダルビッシュ有。投球からイケメンぶり、マエケンらとの絡みも!