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ダルビッシュ、8連勝は逃すもメジャー最長の8連続QS達成! 2~6回は無安打投球で勝利・奪三振の2冠を維持

SLUGGER編集部

2020.09.10

8連勝は逃したダルビッシュだが、8連続QSと安定感あの投球はさすがの姿を見せた。(C)Getty Images

 本調子とはほど遠い出来でも、試合をきっちり作り上げる能力は図抜けている。

 シカゴ・カブスのダルビッシュ有は現地時間9日、本拠地で行われたシンシナティ・レッズ戦に先発すると、初回に3ランを浴びる立ち上がりとなったが、2回以降は見事に立ち直り、6回2安打3失点、3四球9奪三振でマウンドを降りた。

 この日のダルビッシュは"珍しく"コントロールに苦しみ、初回1死からストレートの四球を含む2連続フォアボール。2死後には前回の対戦で2安打+1四球の難敵マイク・ムスタカスを迎えると、カーブをうまく拾われて3ランを喫してしまう。さらに続く秋山翔吾にも遊ゴロ内野安打を許し、どうなることかと思いきや、杞憂に終わった。
 
 2回以降は左打者へのフロントドア(ボールゾーンから内角のストライクに入る球)のシンカー/2シームが冴え渡り、6回まで1四球を与えたのみのノーヒットピッチングを披露。"炎上"後の2回には3者連続奪三振を奪い、制球を乱しながらも9個の三振を記録してエースの矜持をのぞかせた。

 味方の援護もなく6回でマウンドを降りたため、開幕2戦目から続けてきた連勝記録は7勝でストップ。それでも、この試合を含めて8連続QS(6イニング以上を投げて自責点3以下)を達成しており、現在継続中の選手ではダントツ1位の長さと、圧倒的な安定感を見せている。

 今季成績は9先発を終えて7勝2敗、防御率1.77、72奪三振、WHIP0.88、K/BB6.55。防御率は2年連続サイ・ヤング賞を獲得しているジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ)に抜かれたものの、勝利・奪三振の2冠はまだ維持しており、まだまだサイ・ヤング賞の有力と言って成績である。

 次回の登板は15日のクリーブランド・インディアンス戦が予定されている。圧巻のピッチングでサイ・ヤング賞の「大本命」に再び登り詰められるか、注目したい。

構成●SLUGGER編集部
 
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